(「Wikipedia」より)
12月16日に投開票された衆議院選挙で自民党が圧勝して以降、デフレ克服、経済再生期待から日経平均は1万円台を回復しました。この上げはどう見ても一過性のものとは思えません。バブル崩壊以降も、何年かに1回、バブリーな相場が演じられますが、来年2013年は、そんな年になる可能性が高いと見ています。
今回は、その理由について説明させていただきます。
私は毎年11月中旬に株式セミナーを開いていますが、その理由は、年間を通じた相場のパターンが次のようになることが多いからです。
11月頃に底入れ
→翌年のゴールデンウイーク(GW)頃まで明るい相場が続く
→GW後は調整され、その後、年央に大小いずれかの山が付く
→秋に波乱があり、11月頃に再び底入れ
このパターンになりやすいのは、東証1部市場の売買シェアの約7割を握っている外国人投資家、特にヘッジファンドの決算タイミングの売り買いに振り回されているからでしょう。
例年同様、今年も11月に底入れを迎えましたが、今年は例年のパターンの単なる繰り返しではなく、ひょっとしたら数年に1回訪れるバブリーな相場に突入したのではないかと感じてなりません。
●03年、05年の上げ相場と状況が似ている
金融危機を乗り越えた2000年以降、バブリーな相場は2回ありました。
03年と05年です。今、そのときに状況が似てきているのです。
まず、00年~03年春まで約3年間、ITバブル崩壊後の下げ相場でした。01年4月に自民党の小泉政権がスタートし、当初、同政権は「効率の悪い企業には退場してもらう」という「淘汰の経済政策」を取りました。株価が下落することでマーケットから退場を迫られる(=破たんする)企業も多く出ました。
こうした動きを受け、民間企業は「政府に頼っていたらつぶされかねない」「株価が低迷したらマーケットから退場させられかねない」という強烈な危機感から、自助努力、あるいは、協力し合い、企業再生/成長/株価上げに取り組みました。
そしてここ数年は、07年に表面化したサブプライムローン問題の表面化以降、株式市場は低迷を続け、昨年3月には不幸な大震災にも見舞われました。
特にこの3年強は民主党政権。同党の政策は、決して小泉政権のような厳しい淘汰政策ではありませんでしたが、場当たり的なものが多く、経済成長につながるものはほとんど具体化することができませんでした。
よって民間企業は、小泉政権時と同様、「政府に頼っていたら未来はない」という強烈な危機感を持ち、株価上げのための経営努力を進めてきました。
つまり、00~03年春までと同じような現象が起きていたのです。
しかし、民間企業の努力だけでは、株価は大きく上がりません。
株式マーケットの売買シェアの約7割を牛耳っている外国人投資家たちに買ってもらわなくては、大きく上がりません。
●政策転換への期待が外国人買いを呼ぶ
では、彼らはどうしたら日本株を買ってくれるのでしょうか?