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神樹兵輔「『縮小ニッポン国』のサバイバル突破思考!」

低所得者は病院にいけない、危険な食品蔓延、失業者増&賃金低下…TPPが日本を破壊

文=神樹兵輔/マネーコンサルタント
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 途上国の労働者の流入に門戸を開くのは、事実上の労働者移民の解禁を意味します。理容や美容の技術免許、あん摩・指圧・鍼灸師の技能資格や通訳案内士の資格なども、厳しすぎる制度としてやり玉に上がりかねません。

 グローバルな自由貿易が「先進国の賃金下落と失業者増大を起こす」というのは、近年の定説です。先進国と途上国間で賃金の平準化作用が起こるので、先進国労働者の賃金には下方圧力がはたらきます。そうでない場合、産業の空洞化が生じるだけです。途上国の労働者の流入が、日本人労働者の職を奪い、賃金をさらに引き下げかねないわけです。実際、米国ではNAFTA(1994年発効の米国、カナダ、3国の北米自由貿易協定)以降、工場閉鎖や移民の増加で失業率増大、賃金下落が激しくなっています。日本の大企業にとってはチャンスです。さらに内部留保が貯まりまくるからです。ちなみに14年度の内部留保額354兆円うち、現預金はなんと210兆円にまで上っています(日本のGDPの4割強)。

地方経済にもダメージ

 公共事業も自由化の対象です。調達の基準額も大幅に下げられて、小規模な事業まで外国企業の入札の対象になります。地方の公共事業で支えられてきた地域経済は、外国企業の参入で空洞化の懸念も出てくるでしょう。募集も発注も英語表記が求められれば、コストアップ要因です。公共工事のカルテルや談合などはもとよりご法度ですが、地方自治体の事業経費の増大と地域経済の崩壊も懸念されます。

 ほかにも懸念事項は数々ありますが、以上見ていただいただけでもTPPは、国民にとって百害あって一利なしの協定なのです。ごく一部の輸出大企業のために、そして米国の多国籍大企業のために、私たち日本人の生活がこれ以上犠牲になり、壊滅的な打撃を受けてよいはずはありません。

 TPPを阻止したいと考える人は、賛成派議員には投票しないのが一番です。まずは、来年の参議院選挙で18歳以上の若者が中心になって、TPP大反対の国民の声を届けてほしいと期待しています。
(文=神樹兵輔/マネーコンサルタント)

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