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あの有名ベンチャー企業、インサイダー取引疑惑で東証が調査…関与疑惑のSBIが異例声明

文=編集部
あの有名ベンチャー企業、インサイダー取引疑惑で東証が調査…関与疑惑のSBIが異例声明の画像1「Thinkstock」より

 5月26日、東証マザーズに上場している創薬ベンチャー、アキュセラ・インク株の暴落が本格的に始まった。

 前日の25日、一時、7700円と年初来の高値をつけ直後に株価が急落し、ストップ安となったため、インサイダー取引疑惑が取り沙汰されている。「東証が5月28日にインサイダー取引の疑いで調査を開始した」と伝えられたことから、売りに拍車がかかった。

 1月5日に835円だった株価が、新薬への期待感から9倍強の7700円まで膨らんだが、それが一夜にして吹き飛んだのだから、投資家たちが悲鳴を上げたのは当然だった。6営業日連続してストップ安の売り気配となり、この間に82.5%安となったため、あるアキュセラの株主が「売るに売れない情況に陥った」と嘆くのも仕方ないところだ。

「飲むサングラス」

 アキュセラは、米国ワシントン州に本拠を置くバイオ・ベンチャーだ。大塚製薬とも業務提携し、網膜疾患の根本原因を治す画期的な経口投与薬を開発するなど、目の治療薬の開発に特化している。目を保護することから、アキュセラの新薬の候補は「飲むサングラス」と呼ばれ、投資家の注目を浴びていた。

 そのアキュセラの新薬への期待が高まり、今年に入り株価は急騰を始めた。それが5月26日に一転してストップ安(1000円安)売り気配となった。大引けに配分方式で売買が成立し、4790円で取引を終えたが、この段階で673万株の売り注文が残った。

 なぜ、株価が崩落したのか。5月26日朝、「目の病気に使うパイプライン(新薬候補)の効果が確認できない」と会社側が公表したことが原因だ。失明や視力低下を招くドライ型加齢黄斑変性症の新薬候補「エミクススタト塩酸塩」の臨床試験の結果が思わしくなかったのだ。「現時点では、病気の進行を抑える効果は確認できなかった」と明かした。

 当初、6月に臨床試験の結果の概要をオープンにする予定だったが、前向きな結果でなかったため5月26日の朝に前倒ししたわけだ。

 そしてこの発表が悲劇の連鎖の始まりとなった。5月25日以降、6営業日連続してストップ安となり、6月1日には800円安の1190円でストップ安比例配分された。

 新興市場に詳しい中堅証券会社の役員は、「6月2日には、株価3ケタのゾーン(1000円前後)に入ってくるので、商いが成立するのではないか」と予想していたが、その通りになった。

 6月2日は90円安の1100円で商いが成立。その後、1400円(18%高)まで上昇したが、終値は1%安の1175円(15円安)だった。

BusinessJournal編集部

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