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除菌ウェットティッシュや殺菌石鹸は人体に危険!大口病院中毒死の「猛毒」を含有

文=小澤貴子/東京美容科学研究所所長
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 また、弱酸性といわれる陽イオン性の合成界面活性剤は細胞毒が強いので、除菌や薬用の石けんによく利用されています。原料メーカーは、「殺菌力が高く、弱酸性の殺菌石けんとして売り込みやすい」と説明しています。しかし、本当は弱酸性だからこそ危険なのです。ちなみに、石鹸はアルカリ性です。

除菌ウェットティッシュに猛毒の界面活性剤含有

 さて、冒頭の事件で使用された消毒液は、細胞毒が強いことで有名な陽イオン性合成界面活性剤のベンザルコニウム塩化物ですが、まさか身の回りには存在していないだろうと、皆さんは思っていることでしょう。

 筆者は、駅のコンビニエンスストアで除菌シート、いわゆるウェットティッシュを購入してみました。購入した3商品のうち2商品に、ベンザルコニウム塩化物が配合されています。皆さん、油でベトベトの手もしっかり拭けて、お年寄りや子供がいる場合には除菌もできる商品がいいと思いますよね。それをすべてかなえてくれるのが、陽イオン性合成界面活性剤です。合成洗剤だからこそ除菌されますが、それには細胞毒があり、あなたの皮膚の細胞にもよくないものなのです。便利すぎるものには要注意です。

【除菌シートの成分】
・商品A
成分:水、PG、チャ葉エキス、ベンザルコニウムクロリド、BG、DPG、コハク酸、イソセテス-20、安息香酸Na

・商品B(医薬部外品)
有効成分:塩化ベンザルコニウム
そのほかの成分:エタノール、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、精製水

・商品C
成分:水、エタノール、BG、メチルパラベン、エチルパラベン、モモ葉エキス

 最後に、本文中の「石けん」とは、「脂肪酸カリウム」もしくは「脂肪酸ナトリウム」を想定しています。しかし、日本の法律では、「石けん」と表現することに関して規制がないため、「弱酸性石けん」「逆性石けん」「複合石鹸」「アミノ酸系石けん」「除菌石けん」「薬用石けん」など、さまざまな名前の「石けんもどき」が販売されています。これらはすべて、一般的に想像される安全な固形の石けんとは違う成分です。こうした真相についても、今後検証していきたいと思います。
(文=小澤貴子/東京美容科学研究所所長)

除菌ウェットティッシュや殺菌石鹸は人体に危険!大口病院中毒死の「猛毒」を含有の画像6
●小澤貴子
東京美容科学研究所所長。工学博士(応用化学)。上智大学理工学部応用化学修士課程修了後、大手化学会社の研究員、上智大学理工学部化学科非常勤助手を経て、東京美容科学研究所にて肌と美容の研究に携わる。正しい美容科学の普及をめざして全国で講習会や講演を行っている。主な著書は、『ウソをつく化粧品』(フォレスト出版)。

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