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コンビニ、倒産激増でも店が増え続けオーナーは地獄…人手不足で働き続け、同一地域に集中出店

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「gettyimages」より
 コンビニエンスストア倒産が増えている。東京商工リサーチの調査によると、2017年の倒産件数は51件(前年比24.3%増)で5年連続で前年を上回った。これは調査が開始された02年以降で最多の53件(03年)に迫る勢いで、過去2番目の数字だ。また、休廃業・解散は155件で過去最多を記録、倒産との合計は初の200件台となる206件で最多記録を更新した。


 2万店を突破したセブン-イレブンをはじめ、ファミリーマートやローソンなどがしのぎを削るコンビニ業界だが、倒産、休廃業・解散の増加は何を意味するのか。東京商工リサーチ情報本部情報部の谷澤暁課長は、「コンビニ全体の売上高は増加しているが、既存店の売上高と来客数は減少しているのが原因」と分析する。コンビニ業界の死角は、どこにあるのだろうか。

「もう飽和状態」…既存店の悲鳴


 日本フランチャイズチェーン協会の統計調査によると、コンビニ主要8社の店舗数は14年に初めて5万店を突破し、16年12月の時点で5万3628店を数える。売上高も16年は前年比2.9%増で、スーパーマーケット(前年比3.0%増、日本スーパーマーケット協会ほか調べ)や百貨店(同3.2%減、日本百貨店協会調べ)と比べても堅調に推移しているといっていい。

 では、なぜ成長産業の雄であるコンビニの倒産が増加しているのか。谷澤氏は「同業他社の競合が増え、生存競争が厳しくなっていることに尽きる」と分析する。17年の大手チェーン全体の売り上げは約2%伸びてはいるものの、既存店の売上高と来客数は減少したという。

「コンビニの客単価は年々増えており、17年には過去最高を記録しました。特に売り上げが伸びているのはPB(プライベートブランド)の総菜、お弁当やサラダなどで、それらが客単価を押し上げています。少子高齢化、単身世帯や共働き世帯の増加が背景にあるようです。しかし、同業他社との競争が激しくなり、今は倒産や休廃業・解散が増えています」(谷澤氏)

 また、セブンが採り入れている「ドミナント戦略」も既存店が打撃を受ける要因だという。ドミナント戦略とは、チェーンストアがひとつの地域に集中して出店する戦略のことを指す。

 これには、地域での認知度や配送効率が向上することに加え、ファンが増えるというメリットがあるが、市場を食い合うため1店舗当たりの売り上げが減少するデメリットもあるといわれる。実際、既存店の売上高減少の理由のひとつが「パイの食い合い」(同)だという。

 そこで、ドミナント戦略が採られている地域の既存店を取材すると、「この地域では、もうコンビニは飽和状態。近隣地域に店舗が出店されると、売り上げは確実に下がります。しかも、近隣のドラッグストアも弁当などの販売を開始したため、今年は厳しいといわざるを得ない」という反応が返ってきた。

 逆に、新たに出店する側の店舗は強気だ。

「この地域には、ひとり暮らしとお年寄りが多い。そのため、単品の食材を揃えて雑誌なども高齢者向けの商品を置くのがベスト。既存店との棲み分けは十分可能」(新規に出店するコンビニのオーナー)

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