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大戸屋、業績低迷が深刻…テレビドラマ顔負けの“壮絶過ぎるお家騒動”の全貌

文=編集部
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大戸屋の店舗(「Wikipedia」より/Asanagi)

 外食大手のコロワイドは10月1日、定食チェーン大戸屋を展開する大戸屋ホールディングス(HD)に出資した。発行済み株式の18.67%を大戸屋HDの創業家から同日付で取得し、大戸屋HDの筆頭株主になった。取得額は約30億円。コロワイドは大戸屋HDの創業家である三森三枝子氏(保有比率13.07%)、息子の智仁氏(同5.60%)が所有する全株式を取得した。

 智仁氏は2017年6月29日、「創業家が保有株式の一部か全部を売却する」と表明した。創業家側は相続税を支払うため、相続した株式を担保に銀行から融資を受けた。6月28日の定時株主総会では2億円の創業者功労金拠出議案が可決されたが、それだけでは足りないため、借金の返済期限を勘案しながら株式の売却を検討するとしている。

 19年5月23日、智仁氏は財務省に「大量保有報告書」の変更報告書(5%ルール報告書)を提出。大戸屋HD株式保有比率が5.60%から0.83%に減少したと報告した。ファンドに売却したのか、同業者に売却したのかは、この時点では不明だった。8月頃にコロワイドが大戸屋HDの経営陣に株式の取得を通知したという。これで買い本尊がコロワイドであることが判明した。

 大戸屋HDは実質創業者の三森久実前会長が15年7月に急逝して以降、息子の智仁氏の処遇や功労金の支出をめぐり、現経営陣と筆頭株主の創業家が対立してきた。保有株式の全株売却によって創業家は大戸屋HDと縁が切れた。コロワイドの出資は大戸屋HDとの協業を前提としている。今後の交渉の進展次第では、大戸屋HD株を追加で取得し、経営への影響力がより強い持ち分法適用会社にする可能性がある。

 コロワイドは居酒屋チェーンの甘太郎や、かっぱ寿司、牛角など外食チェーンを多角的に経営している。19年3月期連結決算(国際会計基準)は、売上高に当たる売上収益は前期比1%減の2443億円、営業利益は4%減の40億円と伸び悩んだ。大戸屋HDの19年3月期連結決算の売上高は前期比2%減の257億円、営業利益は35%減の4億円。2期連続の営業減益だった。

 19年4~9月の既存店売上高は前年同期比5.0%減、客数は6.5%減と前年実績割れが続く。11月12日に発表した19年9月中間決算は、営業損益が1億8700万円の赤字(18年同期は1億700万円の黒字)。中間期に営業損失を出すのは01年にジャスダック市場に上場して以来初めてのことだ。

BusinessJournal編集部

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