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森由香子「間違いだらけの食」

冬の肌・唇の乾燥トラブルは「食べ物」が原因?肌の保湿力をアップする“食事術”

文=森由香子/管理栄養士
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「Getty Images」より

 これから寒くなってくると湿度が下がり、空気の乾燥が進みます。そうなると、笑った瞬間に唇が裂ける、唇の皮がむける、肌のかゆみを感じる、肌に粉がふくなど、乾燥による唇や肌のトラブルが起きやすくなります。

 ある報告によりますと、男性が乾燥を感じる体の部位は、1位「唇」、2位「手指」、女性は1位「手指」、2位「唇」であったということです。

 皮膚は、外気と直に接していますので影響を受けやすいことはいうまでもありません。ですので、皮膚は異物(ウイルスや細菌)をいち早く検知し、防御体制をつくるための免疫器官としての役割を担っています。

 皮膚のいちばん外側部分を角質層といいますが、角質層は煉瓦のように14~15層と積み重なっている角質細胞からなり、有害な物質や微生物が体内に侵入するのを防いだり、体内の水分保持をしたり、バリア機能を持っています。角質層のなかには、体の水分蒸発を防ぐ細胞の成分として、天然保湿因子(NMF)、たんぱく分子構造(ケラチンなど)、角質細胞間脂質(セラミドなど)がありバリア機能を果たしています。

 皮膚のバリア機能が正常に働くことで、細菌やウイルスが体内に侵入してくることを防いでいますが、乾燥などが原因で傷が生じたりするとバリア機能は弱まり、傷口から微生物が侵入しやすくなります。

 空気の乾燥は、皮膚の表面を覆ってうるおいや滑らかさを保つ皮脂膜を薄くさせて、皮膚の乾燥を進めます。特に唇は角質層が薄いうえに、皮脂膜がないので水分が保たれにくく乾燥しやすい構造になっています。そのため唇はリップクリームなどで人工的に皮脂膜を補うことで乾燥を防ぐのが一般的ですが、今年の冬は、そればかりでなく、食事からの栄養補給もしっかり行い、体に備わっているバリア機能を万全の体制で整えていく必要があると思います。

ビタミンA・ビタミンB2・たんぱく質

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『免疫力は食事が9割』(森由香子/青春出版社)

 栄養面からの乾燥対策として、特にビタミンA(魚、肉、緑黄野菜)、ビタミンB2(肉、魚、乳製品、大豆製品、緑黄色野菜)、たんぱく質(肉、魚、卵、大豆製品)の食事からの供給を忘れないようにしましょう。ビタミンAは、角質層の保湿機能を高めますし、ビタミンB2は、皮膚の新陳代謝を高め、血液循環を活発にします。

 また、前述の角質層にある天然保湿因子(NMF)も食事から補給されるさまざまな栄養素によって生成され、複数の成分から構成されています。下の表をご覧ください。たとえば、主成分のアミノ酸(40%)は、肉、魚、卵、大豆製品などのたんぱく質食品が主な原料となり、ピロリドンカルボン酸は、だし汁のうまみ成分で有名なグルタミン酸が代謝されてできたものです。

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