ファミコン版『スーパーマリオブラザーズ』が発売されてから、2020年で35周年を迎えた。これを記念して『SUPER MARIO BROS.35』や『ゲーム&ウオッチスーパーマリオブラザーズ』『マリオカート ライブ ホームサーキット』など、“スーパーマリオ”タイトルが続々とリリースされている。なかでも個人的に注目した作品は、2020年9月18日発売の『スーパーマリオ 3Dコレクション』だ。NINTENDO64、ニンテンドーゲームキューブ、Wiiと、ゲームのハードとともに進化してきた3本の3Dマリオが1本で味わえるおトクな作品となっている。
今回はこの『スーパーマリオ 3Dコレクション』とともに、3Dマリオについて語ってみたいと思う。
NINTENDO64から3Dマリオの歴史がスタート
『スーパーマリオブラザーズ』といえば、とくにファミコンやスーパーファミコン時代のイメージは横スクロールの2Dジャンプアクションゲームだった。そこへ新ハードのNINTENDO64とともに登場したのが、初の3Dマリオとなった『スーパーマリオ64』である。1996年に発売されたNINTENDO64は任天堂ゲーム機初の3Dマシンだったので、マリオが3Dになるのは当然であり必然であった。

当時、「マリオが3Dになる」と聞いて、筆者は「見た目が3Dになるだけでやることは同じなのだろう」なんて素人丸出しな想像をしていた。ところが……発売されてみたらビックリ。今まで体験したことがない新しいゲームになっているではないか。任天堂が「今までのスーパーマリオを3Dにしただけ」なんていうゲームにするはずがなかったのである。

それまでのマリオは画面を右へ右へと進んでゴールを目指すというものだったが、この『スーパーマリオ64』では箱庭的な3D空間を自由に冒険できるようになり、各マップで「パワースター」と呼ばれるアイテムを見つけるという探索要素が加わった。ボスキャラも背後から捕まえてぶん投げるなど、3D空間ならではのダイナミックなアクションがたくさん盛り込まれ、まさに新機軸の3Dアクションゲームだったのである。

水の表現から重力まで!? ハード進化とともにマリオの冒険範囲も広がる
そんな驚きから6年、2002年に発売されたニンテンドーゲームキューブで、次なる3Dマリオの『スーパーマリオサンシャイン』がリリースされた。ハードの性能アップにより、『スーパーマリオ64』と比べてグラフィックの美しさが格段に進化。水の表現などはその最たる部分だろう。