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石徹白未亜「ネット依存社会の実態」【アプリ四季報 2020年10~12月】

接触確認アプリ「COCOA」アンドロイドユーザーの半数以上が“まったく使わない”休眠状態

構成=石徹白未亜/ライター
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新型コロナウイルス接触確認アプリ「COCOA」(写真:森田直樹/アフロ)

 ダウンロードしたものの、数回使っただけで休眠状態だったり、アンインストールしてしまったりしたアプリがある人も多いはずだ。テレビCMなどでは「数百万ダウンロード突破!」と威勢のいい言葉を聞くが、実際にどんなアプリがどの性年代にどのくらい使われ続けているのか。

 本連載では、ダウンロード数だけでは見えない「アプリの利用率」をモニターの利用動向から調べるサービス「App Ape」を提供しているフラーに、四半期ごとに人気アプリの実態について聞いている。

 今回は2020年第4四半期(10~12月)になるが、激動の2020年全体について、同社のオウンドメディア「App Ape Lab」編集長の日影耕造氏に話を聞いた。

半数以上が休眠ユーザーのCOCOA

――社会、生活が新型コロナウイルスにより大変貌を遂げた2020年を象徴するアプリを挙げるとしたら、何になるでしょうか?

日影耕造氏(以下、日影) やはり、6月に政府によりリリースされた新型コロナウイルス接触確認アプリ「COCOA」ですね。厚生労働省の発表によると、2021年1月時点でダウンロード数は2408万件、陽性登録件数は9033件に上っています。短期間でこれほどダウンロード数を増やしたアプリは見たことがありません。

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図1(厚労省資料より)

――ダウンロード数とユーザー数は単純には一致しないにしろ、国民の5人に1人がダウンロードしたアプリ、となるとすごいですね。

日影 COCOAがこれほど普及したのは、アプリとしての中身もさることながら、政府によりリリースされ、それがニュースや情報番組で一斉に取り上げられるなど、「広報、広告の規模」がこれまでのアプリとは桁違いだった、というのも大きいと思います。

 さらに、他のアプリと比べて非常に独特なのが、「ダウンロードされた後、全然使われていない」ことです。アンドロイドのデータを集計するApp Apeで直近の状況を見てみると、COCOAを1カ月で10日以上起動したのは、全ユーザーの0.5%にすぎません。逆に、1カ月に1回も開かない休眠状態のユーザーは全体の半数近くにも上ります。

――これがもし商業用のアプリなら、あってはならないくらいの「使われなさ」ですね。

日影 はい。使ってもらわなければ収益にならないですからね。しかし、COCOAが「実際に使われる」シーンというのは、陽性登録者との「接触」があり、通知が来たときだけといえます。ですから、通知がないに越したことはないんです。COCOAは「使ってもらうこと」ではなく、「持ってもらうこと」に価値がある、他の商業的なアプリとはまったく異なるコンセプトのアプリです。そのため、利用動向なども、他のアプリとはまったく異なる傾向が見られますね。

(※取材後、COCOAのアンドロイド版は不具合で2020年9月末以降、ユーザーに通知が届いていないことが判明、田村憲久厚生労働大臣が謝罪した。修正の改善は2021年2月を予定しており、利用状況の変化が注目される)

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