ミス日本グランプリ・松井朝海さんが肺がん免疫療法の未来を応援の画像1
ミス日本グランプリの松井朝海さん(中央)

「がん治療の世界に新しい光をもたらしてくれるかもしれない。その機会を私は逃したくありません」

 取材に応じた「2021ミス日本グランプリ」の松井朝海さんは、こう語りだした。小さいころからインターナショナルスクールに通い、ハワイやスペイン、ノルウェーなどへの留学経験もある。自然とグローバルな視点で思考する習慣が身についたという。父はボートレース界のレジェンドといわれる松井繁選手だ。

 松井さんの言う“その機会”とは、肺がん患者を対象とした医師主導治験に関するクラウドファンディングだ。免疫チェックポイント阻害剤と分子標的薬の2剤併用という新しい免疫療法で、その効果と同時に患者の腸内フローラなどの状態も解析し、どのような人に、より免疫治療の効果があるのかを解明しようという試みだ。
※「命を救う新たな選択肢を!肺がんに対する免疫療法の治験を利用した研究」(https://readyfor.jp/projects/kangarootail

「私自身、祖父を肺がんで失っています。私が小学校6年生の時でした。中学の入学式には自分はいられないだろうから今のうちにと、ベッドから私に入学祝を渡してくれたことを鮮明に覚えています。抗がん剤治療を受けて頑張っている姿も見ていますが、同時にだんだん弱っていく姿も見ていましたから、幼いながらもがんという病気は恐ろしくて悔しい病気だと思っていました」(松井さん)

 祖父の闘病当時を、こう振り返る。さらに、クラウドファンディングに関心を持ったキッカケを次のように語る。

「グランプリに選出されて、さまざまな方と出会うなかで、肺がん患者を救いたいという思いでクラウドファンディングを始めている昭和大学の角田卓也教授からお話を伺う機会がありました。そのとき伺ったのが、新しい免疫療法によってがんが近い将来、慢性疾患のひとつになるというお話でした」(同)

SDGsへの関心と免疫療法がすぐに結びついた

 ミス日本に応募したのは、新型コロナウイルスの影響が大きかった。これまでの留学や語学研修の経験を生かして、商社やベンチャー企業など自分が成長できる企業への就職を考えていたが、コロナ禍で状況が大きく変わってしまった。「自分はこのままでいいのだろうか?」との考えが強くなり、幼いころからの夢だったモデルの道へ進むことを決めた。

 ミス日本コンテストは日本でもっとも歴史があり、教養などの内面や将来の目標への努力・行動を重視している。留学先でも頻繁に出てきたテーマであるSDGs(持続可能な開発目標)に強い関心を持っている松井さんには最適のコンテストだった。そして見事グランプリに選出された。

「SDGsの3番目にあるのは、<すべての人に健康と福祉を>です。たとえば、そのトップにある目標は、<2030年までに、世界の妊産婦の死亡率を出生10万人当たり70人未満に削減する>ですが、この問題をはじめ健康では予防というアプローチはとても大切になると思います。もちろん、それぞれの国の社会情勢やインフラの整備状況、保険制度などがちがっているため単純なことではないと思います。健康の問題だけを解決できるとは思いません。SDGsの17のゴールは、それぞれが密接に関係していて、全体的に目指すべきものだと理解しています」(同)

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