どんなに仕事ができても、あるいはどんなに学力や知力が高くても、不思議と周囲の人から尊敬されず遠ざけられる人がいる。多くの人は、自分の身の回りに一人か二人、顔が思い浮かぶのではないだろうか。
仕事はよくできる、頭もいい。
でも尊敬されないならば、おそらくそれは普段の言動のせいだろう。ただ本人はそのことになかなか気づかないものだ。「あの人、仕事はできるんだけどね…」と陰口をたたかれる前に、自分の行動が「尊敬できない人」のそれに当てはまっていないか確認してみてはいかがだろう。
自慢話はダメ、間接的にでもするな
何かいいことがあれば誰かに自慢したくなるものだが、他人の自慢話を聞いておもしろい人間などいない。自慢ばかりする人間はいつの時代も嫌われる。
「直接的な自慢はイヤミになる」とわかっている人は、部下の手柄を褒めたたえつつも自分の助力があったことを暗にほのめかすなど「間接的な自慢」をするが、これもやはり嫌われる。
要領がいいからって「マジメな人」「愚直な人」をバカにしてはいけない
まじめに仕事をする。まじめに努力する。「まじめ」という言葉は基本的に誉め言葉で、「まじめである」ということは評価されるべきことだ。
しかし、この言葉は「堅物で人間の幅が狭い」という意味を暗に込めて使われることがある。「若いころ少々ヤンチャだった方が大人になってからおもしろい人間になる」と同じ理屈である。
当然だがそんな言い分には何の根拠もない。まじめな人をくさす人間は嫌われる。
どんなに優秀でも食べ方が汚いだけで印象は最悪に…
些細なことといえば些細なことだが、相手にとてつもないインパクトを与えるのが「食べ方」である。
どんなに優秀で見た目が良くても食べ方が汚いと、相手には美点よりもそちらの方が印象に残ってしまう。
「くちゃくちゃ音を立てて噛まない」や「箸を正しく使う」といったマナーは当然だが、盲点になりがちなのが「バイキングでの料理の取り方」。食べ放題だからといって和洋中を一枚の皿にてんこ盛りにするのは、ルール違反ではないがセンスを疑われる。少なくともこういう人を「細やかな気配りができる人」だと判断する人はいないだろう。
プレゼントの受け取り方がキモ
特に男性に多いが、プレゼントの受け取り方が上手ではない人もまた周囲からの評価が下がる。
照れ隠しなのかなんなのか、花束を贈られて「これ、女房が好きな花なんだ」とやってしまう。そのプレゼントは「女房」のためではないのだから、贈った方が男性でも女性でも、心にもやもやとしたものが残るだろう。プレゼントをもらったら素直に喜べばいいだけ。照れくさくても余計なことは言わないのが得策だ。
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『男の不作法』(内館牧子著、幻冬舎刊)には、ここで紹介したものの他にも、特に男性の挙動について周囲からの評価を下げてしまう言動が紹介されている。自分が実力の割に評価が低い「残念な人」になっていないか確かめてみてはいかがだろう。(新刊JP編集部)※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。