あなたは1日に何分くらい勉強に時間をあてているだろうか。実は全然勉強してなくて…という人も少なくないだろう。
勉強する目的がない、時間がない、モチベーションが続かないなど、社会人になると、仕事と勉強の両立が難しくなる。ただ、キャリアや人間関係、将来のことなど、人生を豊かにするために勉強で得られるメリットが大きいのは確かだ。
そこで、脳科学者の上岡正明氏が、コストパフォーマンスの悪い勉強を見直し、脳科学的なアプローチからコスパのよい勉強法を紹介するのが『脳科学者が教える コスパ最強!勉強法』(宝島社刊)だ。
勉強は「インプット×アウトプット×改善」で高速サイクルを回せ
では、具体的にどのように勉強すればいいのか。上岡氏がすすめるのが、3つのサイクルで脳を覚醒させ、効率的に進める「IOK高速サイクル勉強法」である。
毎日コツコツ勉強して、インプットを積み重ねてうまくいく勉強法はもう時代遅れだという。なぜか。勉強とは、問題や課題ができて初めて必要になるものだからだ。
だから、最初から100点満点を狙うより、まずは60点の出来でアウトプットし、課題や問題に対して、さらなるインプットをして改善を積み重ねていくほうがコスパはいい。アウトプットすることで、改善を高速で回転させていくと、悩んでいる時間がなくなるため、仕事や勉強がどんどん進んでいくのだ。
「インプット×アウトプット×改善(I×O×K)」を高速でサイクルさせる意識を持つことを「IOK高速サイクル」と上岡氏は呼んでいる。失敗を高速で繰り返し、インプットを加速度的に積み上げる。すぐに正確で目的に合ったインプットを行い、高速で改善していくことで、脳が覚醒していくというわけだ。
モチベーションが上がらないときは「カウントダウン」
モチベーションや集中力をキープすることも、勉強を続けるために重要なこと。そこで、やる気が出ないときに簡単に実践できるのが「5秒ルール」だ。
やり方はシンプル。何か行動しようと思ったときに、すぐさま「5、4、3、2、1」と、できれば口に出してカウントダウンして、ゼロになるまでに必ず行動を起こすというだけ。
数字を読み上げることにはちゃんと意味がある。カウントダウンは行動につながる取っ掛かり、つまり「トリガー」だ。口に出すことで、やる気の脳内物質であるドーパミンが脳の行動中枢を刺激し、行動するモチベーションに転換される。
この方法に慣れれば、カウントダウンするだけで脳内信号としてやる気に変化を起こすことが科学的に可能になるのだ。
脳科学に基づいたムダなく、効果的にできる勉強法ならば、「時間がない」という言い訳もできなくなるはず。忙しい日々の中でも本書で紹介されている勉強法を実践して、キャリアアップに役立ててみてはどうだろう。(T・N/新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。