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ロイヤルHD、なぜ今“冷凍食品”に注力?「消費者は時間と場所を選ばなくなった」

文=高井尚之/経済ジャーナリスト・経営コンサルタント
ロイヤルHD、なぜ今冷凍食品に注力?
ロイヤルデリの「海の幸のパエリア」「きのこと砂肝のアヒージョ」「海老とブロッコリーのアヒージョ」(写真提供=ロイヤルホールディングス。画像はイメージ)

 7月1日、家庭用フローズンミール(冷凍食品)「ロイヤルデリ」から、スペインの伝統料理であるパエリアやアヒージョが数量限定で発売された。今回の商品は「海の幸のパエリア」(税込み1280円、以下同)、「きのこと砂肝のアヒージョ」「海老とブロッコリーのアヒージョ」(ともに980円)の3種類だ。

 ロイヤルデリは、傘下にファミリーレストラン「ロイヤルホスト」を持つ、ロイヤルグループが手がける冷食で、2019年12月から本格展開した。

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全国のロイヤルホスト店内でも「ロイヤルデリ」が販売されている(2021年4月、筆者撮影)

「ご家庭でもレストラン品質の味をお楽しみいただける」を掲げ、「コスモドリア」(650円)や「ロイヤル欧風ビーフカレー」(730円)、「黒毛和牛と黒豚のハンバーグ 洋食ドミグラスソース」(1080円)など、50種類以上のメニューで訴求。消費者は、店舗やECで購入した商品を電子レンジや湯煎などで温めて食べる。

 コロナ禍での在宅時間増の流れにも乗って成長し、冒頭の商品のように、期間限定で世界各国の料理を展開する「おうちで旅気分!」シリーズも人気だ。一方で、最近はロイヤルデリ事業の立ち位置も少し変わってきた、と聞く。

 外食大手の同社は、こうした「中食」(なかしょく/総菜や弁当などを買って自宅で食べること)事業を今後どう進めていくのか。事業の責任者に取材しながら考えた。

「外食・中食・内食」の境目がなくなってきた

「2020年から続くコロナ禍で、消費者の『飲食に対する意識』は一変しました。それまで『外食25兆円・中食10兆円・内食36兆円』と言われていたのが、外食のデリバリーやテイクアウトが増え、業態の境目がなくなっています」

 ロイヤルホールディングス(HD)の常務執行役員・佐々木徳久(のりひさ)氏は、こう語る。

 佐々木氏は現在、同HDで食品事業(商品部門・ロイヤルデリ事業)・コントラクト事業を担当する一方で、空港や高速道路エリア内の飲食事業などを担うロイヤルコントラクトサービス株式会社の社長も務める。2020年までロイヤルホスト社長を務めた人物だ。

 そのロイヤルホストはコロナ禍で大きく売り上げを落としたが、最近は持ち直し、2022年に入ってからの既存店売上高・来客数・客単価は、いずれも各月で前年超え。最新の6月は同「売上高127.0%、来客数125.0%、客単価101.6%」だった。

「ロイヤルホストでは、各店のコックがレストランの味を提供し、おもてなしの精神で接客します。一方のロイヤルデリは、主にご自宅で食べる料理ですが、多くの方は野菜を盛りつけるなど、ひと手間かけて楽しまれています」(同)

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東京都世田谷区にある「ロイヤルホスト駒沢店」(筆者撮影)
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180gの厚い肉が人気の「国産豚ポークロースステーキ~ジンジャーバターソース~」(同)

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