覚えてる? 若者の心をグッと掴んだ伝説のスポーツカー「ユーノス・ロードスター」
あなたにとって「懐かしい」とは、どんな情景でしょうか? 1970~90年代の「懐かしい」を集めたのが「ミドルエッジ」。あなたの記憶をくすぐる「懐かしい」から厳選した記事をお届けします。
今回のテーマは、「ユーノス・ロードスター」。当時縮小していたライトウェイトスポーツカー市場を活性化させ、トヨタ自動車やメルセデス・ベンツなど国内外のメーカーに影響を与えた伝説のスポーツカーついて紹介していきます。
「見て楽しい、乗って楽しい」が開発コンセプト
マツダが展開するオープンタイプのライトウェイトスポーツカーブランド、マツダ・ロードスター。その初代として知られるのが、「ユーノス・ロードスター」です。
開発主査を務めた平井敏彦氏によると、目指したのは「見て楽しい、乗って楽しい、ライトウェイトスポーツ」。全身に風を受け、人と車が連動し走る「人馬一体」を志向し、爽快感のあるスポーツカーとして開発されました。パワー重視型の同社スポーツカーブランド「RX-7」とは、好対照なコンセプトです。
アメリカではプレミアが付いたことも!
メーカー小売価格は1台170万円。1989年5月にアメリカで発売されるやいなや、大変な評判を呼び一時、プレミアが付いたことも。欧米人には殊更ウケが良いらしく、なんでも、現地で走行試験を行っていた際に、一般車が試作車を追いかけて「代金はいくらでも払うから、私に譲ってほしい!」とお願いされたという逸話も残っているとか。
日本では89年8月に先行予約がスタートし、9月1日に発売。発売初年に国内で9000台以上、翌年には世界で9万台を超える販売台数を記録し、スポーツカーとしては異例の大ヒットを果たしました。
恋人を乗せてのドライブデートに最適だった
ユーノス・ロードスターは2人乗りで、車体後部のトランクも比較的小さく、長距離移動には適していません。どちらかといえば、ちょっとしたお出かけやドライブ向きです。また、オープンカーゆえに風は車内へ適度に送り込まれるものの、同乗者と十分にコミュニケーションがとれるような仕様になっています。そのため、恋人や気になる女の子を助手席に乗せてドライブしたい男子にとって憧れの的でした。
2019年には「ロードスター30周年記念車」が登場!
98年には初のフルモデルチェンジを受け、日本での販売名称が「マツダ・ロードスター」と変更。2000年には単一車種の2シーターオープンカーの累計生産台数(53万1890台)で、ギネス記録に認定されました。
さらに、今年3月には「ロードスター30周年記念車」が、世界で限定3000台のみ販売されることが決定。鮮やかな「レーシングオレンジ」のボディカラーきらめく、30年変わらぬうつくしい流線型のデザインは、いまだ多くの人を魅了してやみません。
この連載では、次回以降も皆さまの脳裏に「懐かしい」が蘇りそうな記事を提供して参ります。「こんな記事は?」「あのネタは?」なんてお声も、お待ちしておりますので、よろしくお願いいたします。
(文・構成=ミドルエッジ)
<関連記事>
●マツダ「ロードスター」に30周年記念車が登場!アメリカでは500台が速攻で完売!!