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水野誠「マーケティングの進化学」

iPhoneとGalaxyは、なぜ「似て」くるのか?ポジショニング競争のパラドクス

文=水野誠/明治大学商学部教授

 筆者は最近iPhone 6を購入しましたが、その大きさや丸みを帯びたデザインなど、Galaxyに似てきた印象を持ちました。アップルもサムスンも公式には相手を模倣していることを否定するでしょうが、競争する二者が似てくるという現象は、現実にしばしば観察されます。

 このように、ポジショニングは競争相手があってのことなので、なかなか思惑通りには行きません。セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニングのSTPは、マーケティング戦略の定石としてマーケターに愛用されてきましたが、教科書通りに事が進まないケースは多々あります。次回もまた、これについて論じてみたいと思います。
(文=水野誠/明治大学商学部教授)

水野誠/明治大学商学部教授

水野誠/明治大学商学部教授

明治大学商学部教授
、博士(経済学)東京大学。1980年筑波大学第一学群社会学類卒業。1985年筑波大学大学院経営・政策科学研究科修士課程修了。2000年東京大学大学院経済学研究科企業・市場専攻博士課程単位取得満期退学。株式会社博報堂(マーケティング局・研究開発局、1980~2003年)における勤務、筑波大学社会工学系専任講師、同大学大学院システム情報工学研究科専任講師、准教授(2003~2008年)、明治大学商学部准教授(2008~2014年)を経て現職

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