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日産の臨時報告書によると、定時株主総会での取締役の選任で、反対票トップは西川社長で、西川氏の取締役選任の賛成割合は78.0%にとどまった。仮にルノーが反対票を投じていたら西川氏はほぼ確実に取締役に選任されなかった。ルノーの経営統合の申し入れを頑なに拒否してきたはずの西川社長が、「保身のため、ルノーと経営統合に向けた交渉の席に着いた」との疑念を抱く声もある。
経営責任も追及される西川社長としては、社内の求心力を維持しなければ、その立場は危うくなる。こうした状況もあって株主総会で西川社長は、ルノーからの人事要求に屈したことを追及されたが「経営統合がいいとは思わない。ルノーからの経営関与が強まることはないし、絶対にさせない」と言い切った。
筆頭株主であるルノーからの経営統合に向けた要求を受け入れなければ、トップとしての立場が危うくなり、かといってルノーとの経営統合に前向きと受け止められれば、社内をまとめることもできなくなる。西川社長は厳しい立場に置かれている。
(文=河村靖史/ジャーナリスト)
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