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そもそも、教育が行き届いていない従業員に列を整備させるのは無理な話だろう。また、もうひとつ問題視されているのは、排出されるゴミの多さだ。道端にタピオカの飲み残しが捨てられている光景を目にしたことがある人も多いのではないだろうか。
「ポイ捨てされている飲み残しをはじめ、タピオカに欠かせないストローや容器、ビニール袋などのゴミの多さが印象を悪くしています。否定的な意見を持つ人のなかには、『タピオカ=環境を破壊する』という認識を持っている人もいるのです」(同)
このまま世間的なイメージが向上しなければ、今回もタピオカは一過性のブームで終わり、食文化として定着することもないだろう。
「危機感を持った一部の人気チェーンは徐々に動き出しています。たとえば、『春水堂』や『CoCo都可』はゴミ拾い活動を、『Gong cha』も行列ができる店舗には必ず警備員をつけ、近隣施設に迷惑がかからないよう配慮していますね」(同)
このような活動に人気チェーンが協力して取り組めばイメージアップにつながり、状況は好転するかもしれない。しかし、現在の“タピオカ戦国時代”では、各ブランドが手を取り合うのは難しいという。
「ブランド間での協力が難しいなら、まずは各ブランドがエコ活動に取り組んでほしいですね。私は、各専門店がスターバックスのようなオリジナルタンブラーやタピオカ用のステンレスストローを販売すれば、環境配慮と収益のどちらも叶えられるのでは、と思っています」(同)
タピオカを「金のなる木」としか思っていない企業は、食文化として根付かせようなどとは思っていない。人気がなくなったらすぐに見切りをつけ、新たなブームに便乗する準備を始めるだけだろう。
(文=鶉野珠子/清談社)
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