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有馬賢治「日本を読み解くマーケティング・パースペクティブ」

交際・結婚相手に“出会える”ためのマーケティング活用術

解説=有馬賢治/立教大学経営学部教授、構成=武松佑季

 では、恋愛におけるマーケティングセンスの活用とは具体的にはどういうことなのか。項目ごとに有馬氏に説明してもらおう。

相手のことを知る

「恋愛の初期段階で必要なことは“相手を知る”ことですよね。これをマーケティングの言葉に置き換えれば『市場調査』です。マーケティングの調査方法には、データを数値化して属性情報を知る『定量調査』と、数値化できない実質的な情報を知る『定性調査』があります。恋愛では定量調査として年齢、家族構成、年収、趣味といった属性情報を知り、定性調査として相手がどんなことを考えているかなど、趣味嗜好やパーソナリティの部分を知ることが恋愛の第1段階だといえるでしょう。SNS婚活アプリのおかげで、定量調査は会わなくてもできる時代になりましたが、定性調査は実際に会わないと難しいというのは今も昔も変わっていないと思います。あまり異性と話すのが得意でない人は、デプスインタビュー(面談調査)のつもりで臨めば相手を知ることができ、さらに『聞き上手』とも思ってもらえるのではないでしょうか」(同)

自分を知ってもらう

「自分を知ってもらわないことには恋愛に発展しようがないですから、これに近いマーケティング活動は『広告』ですね。限定されたスペースや時間で自社商品を端的に訴求する誌面広告やテレビCMと同じだと考えればわかりやすいでしょう。たとえば、婚活パーティであれば、制限時間の中で自分の魅力をアピールしなくてはいけません。限られた時間で自身の仕事、趣味・特技、性格などを伝えるためには、相手のことを考えてわかりやすく話すことが重要になります。どんなに立派な仕事をしていても、専門用語を乱用しては内容を相手に正確に伝えることはできません。また、過度な自己アピールも逆効果だと考えた方がよいでしょう。自社の商品を手放しで褒めすぎるCMは、『品がない』と消費者に受け止められることに似ています」(同)

自分を好きになってもらう

「広告と同じプロモーションのカテゴリーですが、顧客を対面で説得する人的販売(営業活動)が当てはまると思います。独りよがりの恋愛にしないためには、実はここが最も重要です。しかも、自分という商品を“知ってもらう”だけでなく、“気に入ってもらう”のですから、人によっては難しく感じる人もいることでしょう。しかし、これもマーケティング業務の一環と考えるならば、少し気分的に軽くなる人もいると思います。

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