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鷲尾香一「“鷲”の目で斬る」

子供不足、過去最悪の深刻な事態…子供の割合が世界一低いのに保育園「待機児童」問題

文=鷲尾香一/ジャーナリスト
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 このような状況でありながら、日本には保育園の「待機児童」問題が存在しているのだ。世界的に見て、もっとも子供の人口割合が低い国でありながら、子供に対する行政の施策がいかに後手に回っているのかが明らかだ。厚生労働省によると、15年4月1日現在で2万3000人に及ぶ待機児童が発生していた。

 特に、東京や大阪など大都市圏、政令指定都市を含む地域では待機児童が多く発生している一方、待機児童のいない地域も多くある。待機児童の発生している地域を見ると、その7割が都市部で発生していることが明らかになっている。全国の保育園の定員数に対する児童数を比較した場合には、全国で約16万人の「空き」があることがわかる。

 このように、子供に対する政策が画一的に行われており、必要な地域に手厚い政策を行うなどの適切さを欠いたものになっていることは明らかだ。
(文=鷲尾香一/ジャーナリスト)

鷲尾香一/ジャーナリスト

鷲尾香一/ジャーナリスト

本名は鈴木透。元ロイター通信編集委員。外国為替、債券、短期金融、株式の各市場を担当後、財務省、経済産業省、国土交通省、金融庁、検察庁、日本銀行、東京証券取引所などを担当。マクロ経済政策から企業ニュース、政治問題から社会問題まで様々な分野で取材・執筆活動を行っている。

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