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山田まさる「一緒に考えよう! 超PR的マーケティング講座」

食べログで評価「無限大」の鰻屋?半年先まで予約満席、「情報による美味しさの鰻」論

文=山田まさる/インテグレートCOO、コムデックス代表取締役社長

 こう考えると、さっきまで私がネット上で探し漁ったのは、まさに「情報のうなぎ」なのだ。そもそも、土用の丑の日に「鰻」を食べる習慣は、江戸時代に平賀源内が考案したPR戦略だったという。本当に源内が考案したかどうかは定かではないが、夏に身が痩せて売れない鰻をなんとか売るための情報戦略であったことは確かなようだ。

 実際、うなぎにはビタミン類やDHA、EPAなどが豊富に含まれ、夏バテ予防に効果はありそうだが、少なくとも土用の丑の鰻は「生理的なおいしさ」よりも「情報によるおいしさ」の影響が大きい。一方で、歴史のなかで「食文化のおいしさ」や「やみつきのおいしさ」にも通じるものがある気はするのだが。

 おいしそうな情報は、いつも私たちの食欲を刺激してやまない。しかも、その情報は連鎖して、積み重なっていく。この記事を読んでいるあなたも、すでに口が「う」のカタチになっているかもしれませんよ。

食べログで評価「無限大」の鰻屋?半年先まで予約満席、「情報による美味しさの鰻」論の画像3「愛川」堅焼きの鰻重

 さて、7カ月先まで待ってはいられない。原稿を書き終えたら、34選でも紹介されていた高田馬場の「愛川」に飛び込んで、関西風のこうばしい堅焼きの鰻重をガッツリ、かっこむことにしよう。
(文=山田まさる/インテグレートCOO、コムデックス代表取締役社長)

山田まさる

山田まさる

株式会社インテグレートCOO、株式会社コムデックス代表取締役社長

1965年 大阪府生まれ。1988年 早稲田大学第一文学部卒業。1992年 株式会社コムデックス入社。1997年 常務取締役、2002年 取締役副社長就任。2003年 藤田康人(現・株式会社インテグレートCEO)とB2B2C戦略の立案に着手。2005年 食物繊維の新コンセプト「ファイバー・デトックス」を仕掛け、第2次ファイバー・ブームを巻き起こした。同キャンペーンは、日本PRアワードグランプリ・キャンペーン部門賞を受賞。2007年5月、IMC(Integrated Marketing Communication)を実践する日本初のプランニングブティックとして、株式会社インテグレートを設立、COOに就任。2008年 株式会社コムデックス 代表取締役社長に就任。同年「魚鱗癬」啓発活動にて日本PRアワードグランプリ・日常広報部門最優秀賞受賞。著書に『スープを売りたければ、パンを売れ』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『統合知~“ややこしい問題”を解決するためのコミュニケーション~』(講談社)、『脱広告・超PR』(ダイヤモンド社)がある。


株式会社インテグレート

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