「『しろくまのきもちサマースカーフ』には、4つのこだわりがあります。
ひとつ目は、独自開発したシート状の高分子吸水ポリマーです。蓄えた水分をゆっくり気化させるので、長時間涼感を保つことができます。
2つ目は、パッと外せる安心リング。スカーフを結ぶのではなく、専用リングで留めるだけで使えるため、どこかに引っ掛かってもリングの割れ目からスカーフが外れ、首を絞める心配がありません。そのため、小さなお子様でも安心してご使用いただけます。
3つ目は、涼感を追求したスカーフ生地。吸水性に優れ、蓄えた水分をポリマーからスカーフの外へ効果的に発散する、綿100%の生地を使用しています。
4つ目は、着け心地にこだわったセンター縫製です。センター部分を縫製することで、肌とスカーフの間に適度な空間をつくり、着用時の違和感を軽減しています。また、両端をV字縫製することで、首なじみがよくなる効果が期待できます」(鬼塚氏)
実際に使用すると、これらのこだわりが非常にうまく作用しており、満足度の高い使用感を実現していることがわかる。個人的には、着用時の不快感がない点が非常にうれしかった。いくら冷却効果が長時間持続したとしても、着け心地が悪ければ意味がない。その問題をクリアしている点も、この商品のストロングポイントといえるだろう。
鬼塚氏は、開発の経緯や苦労した点などについて、以下のように語る。
「首を冷やす商品は、他社でも数多く販売されています。しかし、多くの商品がご家庭での使用が前提で外での着用は考えられておらず、パッと見て『かっこいい』『おしゃれ』と呼べる商品はほとんどありませんでした。
そこで、『しろくまのきもちサマースカーフ』は20代から30代の女性をターゲットに、外出時でも着用していただくことを前提に開発しました。
そういった経緯から『すっきり』『スマートにおしゃれに見える形』『サイズへのこだわり』『4cm幅』『左右両端をテーパーカット(中央から両端にかけて細く仕上げる)』にという形状に行き着いたわけですが、この形の実現には非常に苦労しました。
本商品のターゲット層は20代から30代の女性ですが、実際には中高年の女性のユーザーも大変多いのが特徴です。さらには、高齢者の方にも『冷たすぎない』優しい涼感を楽しんでいただければと考えております」(同)
同商品は他社の首を冷やすアイテムと比べて、特に“スタイリッシュ”な点が際立っており、明確に差別化がされている。屋外でもファッションの一部として使用できるデザインは、特に女性のユーザーにとってうれしいポイントであり、同商品がヒットしているゆえんでもあるだろう。
もちろん、今回紹介した5つ以外にも冷却効果に優れた商品はさまざまある。自分にピッタリのアイテムを見つけて、残暑が厳しい時期を快適に乗り切ってもらえれば幸いだ。
(文=小林倫太郎/A4studio)