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出前館、爆発的普及で社会インフラ化…大手外食チェーンが軒並み参加、スマホで簡単に注文

文=佐藤昌司/店舗経営コンサルタント
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出前館、爆発的普及で社会インフラ化…大手外食チェーンが軒並み参加、スマホで簡単に注文の画像1「出前館 HP」より

 10月の消費増税に伴い導入される軽減税率に、外食企業は商機を見いだそうとしている。軽減税率対象外の外食は消費税率が10%へ引き上げられる一方、料理の宅配は軽減税率対象となり、税率は8%に据え置かれる。外食の増税を嫌った人が宅配に流れる可能性があり、外食各社は取り込みを狙っている。

 スターバックスコーヒージャパンは、昨年11月から宅配の実証実験を始めた。東京都内のスターバックスコーヒー3店舗で、料理の宅配サービス「ウーバーイーツ」を活用し、「スターバックスラテ」などの一部の飲み物やドーナツなどのスイーツ、ポテトチップスなどのスナック菓子の配達を行う。実証実験を皮切りに、導入店舗と取扱商品の拡充を図り、顧客の開拓を進めたい考えだ。

 スタバも導入したウーバーイーツは、急速に成長している。2016年9月に東京でサービスを始め、現在は東京のほか横浜や大阪、福岡など約10都市の一部地域でサービスを展開している。参加する飲食店は4000以上(18年11月時点)にも上る。配達はウーバーに登録した一般の人が行う形式だ。

 ウーバーイーツにはマクドナルドも参加している。ハンバーガー1個でも配達可能だ。また、マクドナルドは自社便での配達も一部店舗で行っている。楽天の「楽天デリバリー」とも提携しており、宅配できる地域を拡大させている。

急成長の出前館

 外食各社の宅配を請け負う食事の宅配ポータルサイト「出前館」も、活況を呈している。18年8月末時点の加盟店舗数は1万7207店にも上り、1年前から12.3%も増えた。18年8月期の年間のオーダー数は前期比35.0%増の2332万件だった。利用者数はうなぎ登りで増えており、18年8月末時点のアクティブユーザー数(直近1年間で1回以上注文した利用者数)は1年前から14.1%増えて269万人にもなった。

 今後の見通しも強気で、運営会社の夢の街創造委員会は3年後の21年8月期に加盟店舗数を18年8月期比で1.6倍の2万8293店、年間オーダー数を2.9倍の6724万件、アクティブユーザー数を3.2倍の865万人にする目標を掲げている。

 出前館には大手外食チェーンの参加が相次いでいる。最近では、ラーメンチェーン「日高屋」が参加した。日高屋はすでに楽天デリバリーで宅配を行っていたが、昨年12月から出前館での宅配も始めた。回転ずしチェーン「かっぱ寿司」は昨年9月から出前館での宅配を始めている。

 出前館はもともと、宅配してほしいユーザーと飲食店を仲介するウェブサイトにすぎなかった。注文された料理の配達は出前館が行わず、受けた注文の情報を飲食店に伝達するだけで、注文者への配達は飲食店がバイクで行う必要があった。そのため、配達機能がない飲食店は加盟できなかった。配達機能があっても、配達のために人員を割く必要があるため、飲食店側の負担は重く、必ずしも使い勝手が良いとはいえなかった。

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