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技術軽視、消費者への無理解を露呈させた社内からのトンデモ発言

シチズン、ブランド化を阻む経営トップと広報部のお寒いマインド

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ノウハウだけ盗んで契約解除

 もうひとつ、シチズンという会社の体質をうかがえる、こういう話も漏れ伝わってきた。シチズンのホームページで、同社から依頼され2年間近く原稿を書いていたベテランライターが、突然、連載がストップになったことがある。その時の同社広報担当者からの連絡は、たった1本の電話で、

「あの記事の取材の仕方、書き方がわかったので、今後はもっとコストの安いHP制作プロダクションに任せることにしました」

というものだった。このライターは、「怒るより呆れた」らしい。

「シチズンというメーカーは技術を大事にする会社かと思ったら、コストを下げるためなら他社のノウハウを盗みとっても平気なんだ。これじゃあ、尊敬される会社になれっこないし、ブランドなんて遠い先の話でしかないね」

というのが、彼の感想だった。ちなみに彼に支払われていたのは、原稿料に交通費・写真撮影代などすべて込みで、1回の取材あたり12万円ほどだったという。

 広報という外部と接触し、その面では会社の顔でもある社員の認識がこの程度では、シチズンブランドの信頼は構築されるどころか、崩れるだけだろう。むろんステークホルダーも離れていくだけだ。顧客も「エコ・ドライブ」はとりあえず機能がいいから買うだけで、本来のシチズンファンではないから、他社でもっとよい商品が出ればそちらへ流れていくことになる。

 戸倉が「ブランド化」を本気で言うならば、間違いなく社員の意識改革から始めるべきだ。
(文=編集部)

BusinessJournal編集部

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