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物産の資源への依存度が高いのは、鉄鉱石の取り扱い数量が大きいからだ。世界の鉄鉱石需要の6割を買い占める中国は経済の失速が現実のものになってきた。鉄鉱石の国際価格の下落が、今や物産の業績を押し下げる重石の役割を果たしている。
「ラーメンからミサイルまで」。バブル期の総合商社のキャッチフレーズだった。多様な商品を取り扱うことに特徴があったが、今日では、“資源会社”と皮肉られるほど資源依存度を高めてきた。
各社は資源分野の落ち込みを非資源分野でカバーする戦略を描く。伊藤忠は中国でのアパレルや食品の販売、丸紅は穀物取引、住商はケーブルテレビ事業など、資源以外で稼いでいるとアピールする。
しかし、各社とも資源の落ち込みを埋めるほどの収益の柱が育っていないのが現実だ。今後も、資源・エネルギー頼みの経営に変わりはない。各社の首脳は「資源価格の下落は短期的で、これ以上の落ち込みはない」と強気の見通しを語っている。見通しというより願望に近いかもしれない。
はっきりしているのは資源高を追い風に快走を続けてきた総合商社の“夏の時代”が終わりに近づいたということだ。
(文=編集部)
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