決定的証拠も!ナベツネが犯した驚愕の“違法行為”とは?
この胸倉を掴んだことで後日、B記者がC記者へ「治療費もかかるし、慰謝料も含めて補償をしてもらいたい」という趣旨のメールを送っている。C記者は酩酊していたため、記憶がなく、治療費名目で200万円を支払ってしまったのだという。しかし、先程のメールは、朝日の社内LANを経由していたため、朝日のシステム担当者がメールを発見。上層部に報告し、朝日新聞がB記者にメールの送信、金銭の授受について聴取したところ、事実を認めたためクビになったという。また、朝日新聞の通報を受けた読売新聞も社内調査を行い、A記者が事実関係を認めたため、9月末に懲戒免職処分を下したが、「両記者のクビについて朝日、読売の紙面はもちろんのこと社内で公表された形跡もない」という。
この事件を受け、日本大学名誉教授の板倉宏氏は「今回のケースはメールによって相手を畏怖させ、それによって金品を得ているので恐喝に当たる」、また「“怪我の程度を偽って不当に治療費を支払わせた”だけだとしても詐欺罪」と指摘。刑事告発はされていないが、記事は「朝日、読売両紙面で今回の恐喝事案の調査結果が公表される日が待たれる」と結んでいる。
ちなみに、朝日新聞社の平均給与は1287.5万円(「ダイヤモンド・ザイ・オンライン」より)だそう。それなのに200万円のカネで高給取りの座がパーになったんだから、もったいない。
■なぜ、大手新聞ネタが大好き?
今回は、文春、新潮とも読売ネタで揃い踏みだったが、もともと週刊誌は大手新聞ネタが大好きだ。近いところでは、文春の本年10月25日号が、iPS細胞に関して誤報を流した読売新聞に対し「『大ボラ独演会』を見抜けなかった読売記者たちの罪と罰」という記事で大フィーバー。「勤務中にリストカットしてクビになった朝日新聞記者」(同10月4日号)、「日経新聞 喜多恒雄 社長は裸の王様だ!」(同7月26日号)などという記事も掲載している。新潮も「『新聞業界』最大のタブー『押し紙』を斬る ひた隠しにされた部数水増し」(09年6月11日号)と題し、読売、朝日、毎日の販売店への押し紙割合を推定した記事を掲載。話題となった。
では、どうして週刊誌は、こんなに大手新聞ネタが好きなのか。もちろん、読者受けも悪くないから続けるのだろうが、その答えは、先に紹介したナベツネの「情報漏洩歴」にある。ナベツネも行なっていたように、現在も大手新聞社の一部の記者は、週刊誌にネタや記事の提供を日常的に行なっているのだ。その中には、自社のスキャンダルも含まれる。ある雑誌編集者によると「社内政治のために、敵対する勢力のネタを週刊誌に流すこととあれば、単なる小遣い稼ぎとして、自社の恥部を週刊誌にリークすることもある。一部の新聞記者と週刊誌は同盟関係だ」そうだ。社内スキャンダルが自社社員によって表に出る会社って、組織として健全なのかそうでないのか……難しいところだ。
さて、文春で長年連載されている密かな人気コーナといえば「淑女の雑誌から」。今回は、看護師2年目の淑女が若き天才医師のブローチでカラダを刺しまくられるプレーに染まるエピソードが目を引いた。こちらも要チェックです。ぜひ、両誌をご購読あれ!!
(文=本多カツヒロ)
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