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発売間近“新iPhone”噂まとめ〜新スペック、キャリアの明暗分ける通信帯域はどうなる?

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 多くのメディアが今秋の登場を予想している“新しいiPhone”。現モデルの iPhone 5からどのような進化を遂げるのか? どのようなサプライズが待っているのか? 国内販売はどのようになるのか? そのスペックやデザインなどについて、数多くの噂が飛び交いネット上を賑わせているが、現在までに国内外のメディアが報じている有力な臆測についてまとめてみたい。

●9月10日発表決定、発売は9月20日が最有力

 米Appleは9月3日(現地時間)、10日に新型 iPhone発表会を開くことを明らかにした。発売は9月20日が有力とされている。

 また、“新しいiPhone”にはiPhone5の正常進化版である“iPhone5S”と、廉価版 の“iPhone5C”という2つのモデルが存在することも多数のメディアが報じており、“iPhone5S”には従来のブラック、ホワイトに加えて新色のゴールドが登場するのではないかと見られている。ゴールドは中国などアジア各国では人気が高く、アジア市場を意識したカラーバリエーション追加なのかもしれない。

 “iPhone5S”の本体スペックについて注目すべきは、ホームボタンに指紋認証センサーが追加される点や、カメラ機能の強化、省バッテリー性能が高いIGZOディスプレイの搭載、おサイフケータイと互換性のある非接触型ICチップ「NFC」に対応する点を、米メディア「9 to 5 Mac」「ExtremeTech」などが予想している。

 また、「PhoneArena」 によると内蔵ストレージ容量が128GBのモデルが用意されているのではないかと予想しており、容量不足に悩んでいるユーザーには嬉しい噂となっている。

 国内での販売は、iPhone5から引き続きソフトバンクモバイルとKDDI(au)の2社 が行うことはほぼ確実とみて間違いない。注目はこれにNTTドコモが参戦するかどうかという点だが、「Sankei Biz」によると、NTTドコモ副社長の坪内和人氏がiPhoneの販売について「ドコモ側の態勢は整った。いつ出すかが問題だ」と発言したものの、一方で「(次期iPhoneについては)状況は変わっていない。難しい」とも発言。今秋のドコモからの販売はあまり現実的ではないと見るのが妥当だろう。

●ネットワークはどちらのLTEに対応?

 もうひとつ注目が集まっているのが、“新しいiPhone” がどの周波数帯のネットワークに対応するかという点だ。通信ネットワークの周波数は、その値に応じて電波の届く範囲やその特性が異なり、中でも700~900MHz周波数帯は遠くまで電波が届き、建物を回り込むことで「繋がりやすく、途切れにくい」という特長を持つ。その特性から“プラチナ帯”と呼ばれているが、“新しいiPhone”ではこのうち800MHz周波数帯のLTEに対応する可能性が高いと「マイナビジャーナル」などが報じている。

 現在国内のLTEは、ソフトバンクモバイルが2GHz、1.7GHz(イー・アクセスの回線)の2種類の周波数帯、KDDI(au)が800MHz、1.5GHz、2GHzの3種類の周波数帯でサービスを提供しており、この中で唯一の“プラチナ帯LTE”である KDDI(au) の800MHz周波数帯は、現在Android端末向けのみに提供している。

 実は、このKDDI(au)の800MHz周波数帯は調査会社が行っているスマートフォンの実測調査などで軒並み良好な結果を残しており、評価が高い。ICT総研が8月27日 に発表した、全国100駅300カ所で行った通信速度実測調査でも、“プラチナ帯LTE” に対応したKDDI(au)のAndroid端末の平均ダウンロード速度は21.23Mbpsと、他の調査端末と比べて圧倒的に早いという結果を残している。“新しいiPhone”がこの800MHz周波数帯に対応すれば、“プラチナ帯LTE” に対応していないソフトバンクに対して大きなアドバンテージになりそうである。

 この点についてはネット上でも期待の声が多数寄せられており、Twitter上では 「次のiPhoneが800MHz帯LTEに対応するなら、ダントツでau」「最大の関心事は、auの800MHz帯LTEに対応するか」「800MHz帯LTEが使えるかどうかは大きな違い。次はKDDIにしよう」といったコメントも見られる。

 iPhone5の通信環境に十分な満足が得られていないユーザーにとっては、この“プラチナ帯LTE” に対応したiPhoneの登場は待望といえるのかもしれない。

 一方で、ソフトバンクモバイル最高顧問の松本徹三氏も、6月に上海で行われた 「GTI Asia Conference」において、現在ソフトバンクがAndroid向けに提供している「SoftBank 4G(AXGP)」と互換性のある「TD-LTE」 に“新しいiPhone”が 対応することを示唆する内容の発言をしている。この真相は、Appleが “新しいiPhone” を発表する「Xデー」まで待つことになる。

 800MHz帯の“プラチナ帯LTE”に対応するのか、“TD-LTE”に対応するのか。昨年のiPhone5発売時は、ソフトバンクとKDDIのそれぞれのモデルのスペック、料金に大きな差が見られずユーザーを大いに迷わせたが、間もなく発表されるであろう“新しい iPhone”は、対応するネットワーク次第で2社の明暗をはっきりと分けることになりそうだ。
(文=ライトフォーワン)

BusinessJournal編集部

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