「紫外線が1年のなかでも強い季節がやってきました。そのため、外側からは日焼け止めクリーム、サングラス、帽子で、内側からはビタミンCをたっぷり補給して紫外線対策をしましょう」
夏になると、このようにビタミンC補給を促す情報をよく耳にします。ビタミンCには、カラダの中で紫外線により発生した活性酸素(シミ、シワの原因をつくる)を消去して、カラダを構成している細胞を守る抗酸化作用があります。つまり、シミ、そばかす、シワにならないように紫外線の害からカラダを守ってくれます。紫外線による強い日焼けは、免疫力をも下げるといわれています。
皆さんは、どんなものでビタミンC補給をしていらっしゃいますか? 食事からも野菜やフルーツで補給できますね。また、コンビニエンスストアへ行けば、ビタミンC入りの清涼飲料水、お菓子類、サプリメントなどが売られていますので、いつでも、どこでも比較的簡単に気軽に摂取できます。うれしいことにビタミンCは、他の栄養素と異なり、これらの食品やサプリメントのうち、どれから摂取しても、体内での利用効率(どれだけ利用できるかという指標)は同じです。ビタミンCの補給のみを考えるとしたら、野菜やフルーツからではなく、ビタミンC入りのお菓子類、清涼飲料水、サプリメントでも代用できるということになります。
厚生労働省の食事摂取基準には、ビタミンCの上限量が設定されていません。「通常の食品を摂取している人で、過剰摂取による健康障害が発現したという報告は見当たらない」と記載されています。ビタミンCは、水溶性のためカラダに必要量以外は外に排泄されやすい特徴があるからです。また、数カ月分の必要量は体内で貯蔵されているといいます。
ところで、ビタミンCは必要以上に大量に摂取すると外に排泄されるほかに、体内で意外な成分に変わる可能性があることをご存じでしたでしょうか?
その成分とは、シュウ酸です。ビタミンCは、体内で代謝されることでシュウ酸が生じる場合があります。使われなかった過剰摂取のビタミンCの一部が、肝臓で代謝されシュウ酸として尿中に排泄されることがわかっています。
尿中のシュウ酸といえば、尿路結石、シュウ酸カルシウム結石を思い浮かべる方もいらっしゃるでしょう。ビタミンCの過剰摂取により、尿中へのシュウ酸排泄量が増加する可能性が高まります。
特に結石ができやすい体質の方は注意が必要です。食事摂取基準によれば、「腎機能障害を有する者が1日に数gのビタミンCを摂取した条件では腎シュウ酸結石のリスクが高まることが示されている」とあります。また、「ビタミンCの摂取量と吸収や体外排泄を検討した研究から総合的に考えると、通常の食品から摂取することを基本とし、いわゆるサプリメント類から1g/日以上の量を摂取することは推奨できない」と記述されています。
ビタミンCの1日の推奨量は、15歳以上のすべての年齢において100mgです。補足として、主な食品のビタミンC含有量を以下にご紹介します。
・イチゴ大粒8個200gで124mg
・キウイフルーツ(黄)1個100gで119mg
・キウイフルーツ(緑)2個200gで117mg
・夏みかん1個350gで73mg
・赤ピーマン1個135gで230mg
・ケール1枚100gで81mg
・モロヘイヤ1袋100gで65mg
野菜の適量1日当たり350g以上、フルーツの適量1日当たり200g程度で、1日の推奨量が摂れそうですね。しかし、毎日忙しく働いている方々には難しいかもしれません。食事でうまく摂れない場合に、ビタミンC入りの清涼飲料水、お菓子類、サプリメントの存在は大変重宝いたします。臨機応変に、上手にビタミンCを補給しましょう。