宇多川久美子「薬剤師が教える薬のリスク」

欧州で大量余剰のインフルエンザワクチン、日本が大量購入で853億円分の税金を無駄

 そこで彼らは、日本でのワクチンビジネスに注力するようになったのです。日本のワクチン市場は、インフルエンザの集団接種廃止に伴い、1995年に418億円まで落ち込みました。そのため大手製薬メーカーがワクチンの生産から撤退し、小規模メーカーだけになっていました。

 しかし、日本国民は世界一のワクチン好きです。そこに目をつけて外国資本が次々に参入するようになったのです。その結果、12年には2739億円にまで市場は急拡大したのです。

 今後、製薬メーカーはさらにメディアを上手に使って新手のワクチンビジネスを展開するでしょうが、どんな情報を発信されても鵜呑みにしてはいけません。

 昔に比べると日本は格段と栄養状態がよくなり、衛生環境は世界一です。こんな日本に暮らしている私たちに、ワクチンで予防する必要がある感染症など、ほとんどないのではないでしょうか。
(文=宇多川久美子/薬剤師・栄養学博士)

宇多川久美子/薬剤師・栄養学博士

薬剤師として20年間医療の現場に身を置く中で、薬漬けの治療法に疑問を感じ、「薬を使わない薬剤師」を目指す。現在は、自らの経験と栄養学・運動生理学などの豊富な知識を生かし、感じて食べる「感食」、楽しく歩く「ハッピーウォーク」を中心に、薬に頼らない健康法を多くの人々に伝えている。『薬剤師は薬を飲まない』(廣済堂出版)、『薬が病気をつくる』(あさ出版)、『日本人はなぜ、「薬」を飲み過ぎるのか?』(ベストセラーズ)、『薬剤師は抗がん剤を使わない』(廣済堂出版)など著書多数。最新刊は3月23日出版の『それでも「コレステロール薬」を飲みますか?』(河出書房新社)。

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