ほうれん草のおひたしやノンオイルドレッシングが栄養学的に“間違っている”理由

 これは、「レジスタントスターチ」によって血糖値の上昇を抑えることができ、糖の吸収を遅くすることができるという考えによるものです。レジスタントスターチとは、小腸内で吸収されないデンプン、およびデンプンの部分分解物のこと。摂取したデンプン量の2~10%は消化・吸収されずに小腸を通り過ぎて、大腸で食物繊維と同様の働きをすると考えられています。

 また、ラーメンのトッピングには、食物繊維としてほうれん草やキャベツ、タンパク質としてチャーシューや卵、そして、ぜひ海苔も加えたいところです。血液をつくることに関係する葉酸(ビタミンB類)が抜群に多く含まれている海苔は、ビタミンD以外の栄養素はすべて入っているという、素晴らしい食材です。普通の定食屋さんで出てくる海苔は3gほどですが、たとえば家でラーメンをつくる場合は10gほど入れることを推奨します。それらのトッピングを足していくことで、ラーメンも少しはヘルシーになります。

 食事を楽しむという意味でも、引き算より足し算で考えましょう。「○○カット」ばかりでは楽しくありません。

(文=赤石定典/管理栄養士、東京慈恵会医科大学附属病院栄養部)

イラスト=カネシゲタカシ

 

●赤石 定典(あかいし・さだのり)
1970年生まれ。管理栄養士。華学園栄養専門学校卒業後、東京慈恵会医科大学附属病院栄養部に勤務。栄養管理のプロとして栄養に関する研究を行い、入院患者の献立作成や患者と直接対話して栄養管理の指導、アドバイスなどを行っている。『名医のTHE太鼓判!』『世界一受けたい授業』などテレビ出演で注目される。主な著書・監修として『その調理、9割の栄養を捨ててます!』『慈恵大学病院のおいしい大麦レシピ』他多数。

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