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歯科衛生士の仕事は、ほかに保健指導、歯科診療の補助がある。この仕事のひとつにPMTCがある。歯科衛生士の学校では、必ずPMTCを教えている。いくつかの器具を使い、歯の表面、歯と歯の接しているところ、歯周病ポケットといわれるところもクリーニングする。これで、歯についているバイオフィルムは完全にとれる。
病気の予防が可能な歯科
私たちは毎日口を使って、歯を使って食事をとる。その結果、しっかり歯を清掃しても汚れはつく。バイオフィルムも定着するまで時間がかかる。細菌がくっついたときにできるだけ早く、速やかに取り去ればバイオフィルムはできない。歯についていえば、見える範囲でバイオフィルムはつきにくいが、歯と歯の間、歯の裏側など、歯ブラシが届きにくいところにできあがる。
そこで3カ月に1回定期的にPMTCを受けてバイオフィルムを除去してもらえば、虫歯や歯周病の進行も抑えられると専門医は言う。虫歯や歯周病は、歯につくバイオフィルムが原因とされる。これを除去すること、もしくはできないようにすることが肝心だ。
歯科医院の数が多く、倒産するところもあるというが、口腔の疾患の多くは予防できる。治療から予防へ転換していけば、今の歯科医院の数でも足りなくなる。高齢社会になり、口から食べることの重要性が医科のほうからも求められている。歯科にはまだまだやることがある。
(文=蒲谷茂/医療ジャーナリスト)
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