沢木文「アナタの隣にいる転落女子」

会社の不倫サークル、「オジサン&オバサンの楽園」の実態!こんなにも「気持ちよく」て安全…


 そんな美緒子さんに、なぜ3回目に積極的に参加しないのかを聞いた。

「ドキドキが飽きた、というのもあるけれど、そのコテージに行くと、夕飯を食べた後、料理が食べっぱなしになるじゃない。だから、翌日のにおいがひどくて(笑)。それが、主婦として嫌悪感があるんですよ。でも、スタッフに『料理を下げてくれ』ともいえないから」(同)

 筆者は、美緒子さんのように社内不倫サークルに参加したことがあるという3人(男性1人、女性2人)に話を聞くことができた。取材した3人は、それぞれ別の会社に勤務しているが、いずれも給料が平均より高く、転職者も社員数も多く、仕事がそこそこハードなことで知られる会社ばかりだ。

 加えて、保険会社や証券会社など、対人ストレスを抱えがちな業務をしている会社も目立つ。参加のきっかけは口コミで、メンバーからなんとなく誘われたり、社内不倫の相手から誘われたりするケースもあった。また、男性同士は友人だが、女性同士の横のつながりが希薄ということと、参加者には40代が多いことも特徴的だった。

「単純に若い子は参加しない(笑)。あとは、仕事がデキる人が多いかもしれない。ある会議に参加した時に、見知った顔の人がいて、上の地位の人がメンバーでびっくりしましたが、お互いそ知らぬふりをしていました」(同)

 参加者のほかの共通点は、仕事が比較的できて、コミュニケーション能力が高いことだ。業務で顔を合わせても、驚かない程度の胆力も必要だと感じた。それらの能力を身につけ、清潔感を維持すれば、不倫サークルの誘いが舞い込んでくるかもしれない。
(文=沢木文/ライター)

沢木文/ライター

1976年東京都足立区生まれ。大学在学中よりメンズファッション誌の編集に携わる。以降、女性誌を中心にフリーランスの編集者として活動。著書に『貧困女子のリアル』(小学館)、近著に『不倫女子のリアル』(同)がある。

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