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精神科で治療している患者さんの過量服用を防ぐために
精神科で治療している患者さんの過量服用を防ぐために、周囲の人々は何をしたらいいだろうか。
・薬の服薬管理は家族に任せること
親、配偶者、恋人など、同居している信頼のおける家族に管理を委ねること。家族も患者さんの精神状態を十分把握して、一人で過量服用させないように厳重に管理すること。しかし、多くの過量服用患者は一人暮らしであることが大きな問題となる。
・精神科医などは一度に多種大量の処方を慎むこと
私が経験した中毒例では、患者さんが過量服用のリスクの大きいことが予想される家族構成であることを把握せず、漫然と長期間の処方を繰り返しているケースが多く認められた。特に何度も同じ薬を過量服用を繰り返す、いわゆるリピーターでは、その傾向が顕著であったので十分に留意することが必要である。
・精神科医などはできるだけ副作用の少ない、より安全な処方を心がける
治療効果との関係で、薬剤の選択は難しい面もあるが、過量服用歴のある患者さんでは、考慮すべきと思われる。私も、リピーターで中毒情報を精神科医に報告したにもかかわらず、長期間同じ内容の処方を繰り返されていたケースを少なからず見かけた。
・家族が患者さんへの愛情と病気に対する理解を深めること
家族が患者さんの苦しみ、孤独に寄り添うことが必要である。すると患者さんも自分自身を見つめなおすことが可能となるだろう。
(文=横山隆)
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