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なかでも、60歳以上の女性は専業主婦の割合が高く、経済的な自立が難しいので、なかなか離婚に踏み切れない。家庭内別居のような冷え切った関係になっても、「もう少しの辛抱だから」と自分に言い聞かせ、家庭内管理職の夫と一緒に住み続けるケースが多いという。
誰にとっても不幸な結果しか招かない家庭内管理職。では、自分がこの先、そうならないためにはいったいどうすればいいのか。片田氏は「自分自身の承認欲求を見つめ直すことが大切」だと語る。
「その上で、会社だけで認められようと思わず、何か没頭できる趣味などを持ち、承認欲求を満たすことのできる場を広げるといいでしょう。現在の社会では、会社で満足のいく結果を出せる人というのは少数派。特に、40代以降になると自分の着地点も見えてきます」(同)
片田氏が面談を行っている会社員のなかには、30代後半で出世コースから外れた後、絵画を習い、展覧会に出品するなどして交友範囲を広げている人がいるという。
「正直言って、定年退職してから仕事以外で生きがいを見つけるのは難しい。できれば、会社に勤めている間に視野を広げておきたいところです」(同)
自己愛や「自分を認めてほしい」という欲求は、誰でも持っているものだ。重要なのは、そのやっかいな欲求とうまく折り合いをつけて生きること。定年後に家庭内管理職というモンスターになってからでは遅いのである。
(文=喜屋武良子/清談社)
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