自殺を防ぐ「いのちの電話」がつながらない…相談員のなり手がいない危機的状況
文=ヘルスプレス編集部
月3回の講習、受講料2万5000円が自腹
見知らぬ人の深刻な悩みを傾聴し、切実な問いかけに応答する。その仕事が大変難しいものであることは、想像に難くない。だが、「いのちの電話」の相談員は、職業的な専門家ではなくボランティアによってまかなわれている。
しかも、相談員になるためのハードルは非常に高い。
今回、ニュースになった「群馬いのちの電話」の「電話相談員養成講座受講生募集要項」を見てみると、相談員になるためには、まず17年10月から18年7月まで月3回、1回当たり2時間の講習を受けなければならず、その受講料2万5000円も受講者が負担する。
ここまでが前期養成講座で、さらにそのあとインターンとして約1年の実習があり、相談員としてふさわしいと認められると認定される。そのようにして相談員になっても無報酬であり、交通費も自己負担だ。