「衣替え」は“捨てる服”の選別を同時に!しまう前の必須作業&便利な収納アイテム
昨年の秋に衣替えを終えたばかりなのに、もう春が来て衣替えの時期。季節が過ぎるのは早いものですね。
そして衣替えは、大変なイメージがありますよね。近年、暑い日や寒い日が頻繁に繰り返され気温が安定せず、やっとの思いで衣替えを終えたのに、しまった衣類をまた引っ張り出すなどの経験をされている方いませんか? そのため、通年で衣替えをしない方が増えているそうです。それも一つの解決策だと思います。しかし、普段着ない服が邪魔をして、いつも着る服が取り出しづらくなるとイライラすることに……。同様に、何年も着ていない衣類がたくさんあると、いつも着る服が取り出しづらくなります。
そもそも衣替えはなぜ行うのでしょうか?
(1)シーズン中の衣類を取り出しやすく管理するため
(2)数カ月、着ない衣類を傷まないように大切に保管するため
(3)不要な衣類を取り除き、定量保管するため
この3つのために衣替えをします。覚えておいてくださいね。
今回は、賢い衣替えの手順と一緒に、整理のコツも併せてご紹介します。
衣替えは寒暖差に合わせて2回に分けてみて!
衣替えを2回に分けて実施することで、気温が安定しない時期に対応することができます。1回目の衣替えは3月下旬(お彼岸頃)から4月中旬あたりまでに終わらせましょう。湿度もなくお天気のいい午前中がオススメです。お住まいの地域によって気温が違うので、平均気温を考えていつ衣替えをするのか決めておくのもいいでしょう。
参考までに。人は20度を下回ると、長袖シャツの上にベストや薄手のカーディガンなど、1枚羽織るものが欲しくなるようです。20度から25度までは半袖に1枚羽織るものが欲しくなり、25度を超えると暑さを感じ半袖のみで過ごせるようになるようです。
【参考ページ】
1回目の衣替えでは、真冬に使う厚手のモノをしまいます。ダウンジャケットや厚手のニットやコート、分厚い靴下やパジャマなど、真冬に着ていた衣類を集中してしまいましょう。このように、確実に着ない衣類を先にしまいます。しまう前には、クリーニング屋さんに出す、もしくは自宅で洗濯してしまうなど、衣類の洗濯表記に合わせて洗濯してください。
しまうときのポイントです。クリーニング屋さんから戻ってきたら、必ずビニール袋から出し、一旦陰干しして水分を蒸発させてからしまうことをオススメします。長期保管するときは、湿気は大敵です。もちろん自宅で洗濯をするときも同じ。しっかりと乾かしてからしまいましょう。
衣替えにオススメな収納グッズもご紹介しておきます。
・無印良品 ポリエステル綿麻混・ソフトボックス・衣装ケース・大
(約幅59×奥行39×高さ23cm)
・無印良品 ポリエステル綿麻混・ソフトボックス・長方形・中・フタ式
(約幅37×奥行26×高さ26cm)
衣替えで使う収納グッズは、中にモノを入れないときは畳めるタイプのケースがオススメです。なぜ畳めるタイプがいいのでしょうか?春夏用の衣類は、薄手のものが多くあまりスペースをとりません。その半面、冬用の衣類は分厚い衣類が多いのでかさばります。冬物の衣類をしまうときは、収納グッズが春夏用の衣類よりも多く必要になります。春夏の衣類をしまうときは、逆に収納グッズが余ることになります。人は、スペースが余ると何かを入れてしまう傾向にありますので、使わない時は畳めてしまえるタイプの収納グッズをオススメしています。
これが1回目の衣替えです。まだまだ4月5月は、1日の気温の寒暖差があるため、トレーナーやカーディガンなど温度調整できる衣類は残しておきます。
2回目の衣替えは、6月から7月頃。梅雨時期を超えたタイミングで、トレーナーやロングのTシャツなどをしまいましょう。この時の衣替えは、1回目の衣替えほど大がかりにせず、収納の中で置く場所を変えるだけでもOK。
このように手前にシーズン中の衣類、奥に長袖など定位置を変えるだけでも取り出しやすさは変わります。
2回に分けた衣替えは、回数だけみると、ちょっと大変……と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが「引っ張り出す」ことがなくなり、1回で行う衣替えのボリュームが少なくなるため楽に衣替えができます。
衣替えといえば、衣類の見直しをするには絶好のチャンスです! 衣替えのたびに「毎回、出してはしまっている……」と思う衣類があるならば、気持ちよく手放しましょう。
私の経験ですと年齢関係なくほとんどの方は、5年着ていないと、その後もほとんど着ていません。シーズンごと増えていくのが衣類です。このタイミングで着ない服と着る服を見極め、定量保管をすることが物が増えないコツです。
着ないとわかったら、少しでもキレイな状態、流行っている状態の時に、あげる・売るなどで早めに手放しましましょう。
では、整理するときのポイントもお伝えします。
(1)あげる・売る、(2)処分する、(3)保管する、この3つにまず分けてみましょう。
(1)あげる・売る
人にあげられる状態であることが好ましいです。自分から見たら自分のモノは綺麗にみえるけど、「人から見たらどう見えるか?」などを意識してください。
(2)処分
汚れている、黄ばんでいる、着れているなどの衣類は、清く手放しましょう。
着ないけど手放せない衣類は、無理に手放すと後から後悔することになります。保管ボックスをつくり(紙袋でもOK)、その中に入れて次の衣替えまで持ち続けてみて。その時のルールは、見直した日付けと見直す日付けを書いておくこと。約半年後に、保管ボックスを開けたら「どうしてこの服が捨てられなかったのか?」「こんな洋服持っていたかしら」という服に変わっていることがあります。気持ちを落ち着かせるためにも、時間を味方につけて上手に手放してください。
着ないで持ち続けていることは、洋服を大切にしていることではなく、逆に傷ませる結果につながります。衣替えは、自分が持っているものと向き合う大切な時間です。何をどれだけ持っているのか知ることで、次にどんな衣類を買ったらいいかわかります。似たような洋服ばかり買うことが防げるので、1点1点大切にチェックしてください。
自分が持っているモノをきちんと把握できていれば、自分が持っている衣類同士でどう合わせられるか楽に考えることもできます。
衣替えは、ただしまうことだけではありません。今回お伝えした衣替えの目的を忘れずに、楽しく楽に衣替えをしてオシャレを楽しんでみてくださいね。
(文=中山真由美/整理収納アドバイザー、RittaStanza CEO)