連載4回目の今回は、トレーニングと風邪の関係をテーマにします。平均して、日本人は1年に何日くらい風邪を引くと思いますか。
2011年に「ウェザーニュース」が2万175人を対象として、風邪に関する調査を行い(http://weathernews.com/ja/nc/press/2011/111227.html)、次のような結果が得られました。
1年で1人当たり平均2.76回風邪にかかり、完治日数は平均4.73日でした。この2つを掛け算すると約13.05となります。つまり、日本人は1年間で平均13日風邪を引いていることになります。
風邪を引いていれば、仕事のパフォーマンスは下がり、場合によっては休まなければならないケースもあるので、パフォーマンスを重視するビジネスパーソンであれば、風邪の予防策を講じることは必須です。
では、トレーニングは風邪予防にどんな影響があるのでしょうか。
筑波大学の鍋倉賢治教授が、フルマラソンを走った人の免疫力を測ったところ、完走直後から免疫力が急激に下がり、その後、元の値に回復するまでに1週間かかるという報告をされています。
米ロサンゼルスマラソンの参加者にとったアンケートでも、週に100キロ以上練習するランナーは、週に30キロ以上走るランナーより風邪を引きやすいと報告されています。
筆者も免疫力を低下させないために、かなり激しいトレーニングや長距離を走った後は、普段より食事のバランスに注意して、睡眠時間を増やすなどの対策をしています。
筆者のクライアントで、フルマラソンなど激しいスポーツが好きな人の多くは、筆者から指導を受ける前には、「最近、なぜか風邪を引きやすいんですよ」と悩んでいましたが、指導後、ランニングなど激しい運動をした後に適切なケアを行うようになり、現在ではほとんど風邪を引かなくなっています。