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20周年を迎えた「THE DOG」が、犬や猫を支える支援活動として「SAVE THE DOG PROJECT」を新たに始動。支援開始までのストーリーとこれからの展望に迫る。

聞き手・文/水谷エリ
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 魚眼レンズで撮影された動物の表情が特徴的な「THE DOG」は2000年に誕生した。愛くるしい犬猫のキャラクターの数々は、誰もが一度は目にしたことがあるはず。そして、20周年の節目を迎えた今、「THE DOG」は「助けを必要としている犬猫の支援に繋がっているブランド」にアップデートされることとなった。20年目にして新たに挑戦しようと思った理由とは?思いのすべてを、株式会社THE DOG COMPANYの代表取締役を務める鈴見純孝氏に訊いた。

20周年を迎えた「THE DOG」が、犬や猫を支える支援活動として「SAVE THE DOG PROJECT」を新たに始動。支援開始までのストーリーとこれからの展望に迫る。の画像1

――2000年の誕生以降、「THE DOG」はカレンダーを始めとしたグッズ展開もあり、国内だけなく海外でも人気が出ていたという印象があります。そして「THE DOG」20周年を迎えた今、愛すべき犬や猫を支える支援活動として「SAVE THE DOG PROJECT」を新たに始動されたのですね。

鈴見:「THE DOG」20周年をきっかけに、犬や猫の愛護活動の役に立ちたいという想いで、このプロジェクトを立ち上げました。

 犬猫を取り巻く問題の中で最も大きな問題は、やはり犬猫の殺処分問題が挙げられますよね。ずいぶん減ってきているとは言うものの、年間で見てみると、まだまだ数多くの犬や猫の尊い命が奪われています。そうした現実に目を向けながら、僕たちに何かできることはないかと。もちろん、「THE DOG」のファンの方々には犬猫を愛してやまない人が沢山おられます。その人たちから見ても、動物の殺処分は放ってはおけない問題ではないかと思ったので、慣れ親しんだ「THE DOG」の頭に「SAVE 」を付け、「SAVE THE DOG」 と銘打って、何か支援の道筋を作っていけるような動きをしたいと思いました。

――「THE DOG」ブランドはこれまでキャラクターグッズに特化された事業展開をされていたので、今回の発想には本当に驚かされました。

鈴見:そうなのですかね。私自身がこの「THE DOG」のライセンスビジネスに関わったのは昨年の6月からなのですが、自分も子供の頃に犬5匹、猫8匹と同時に生活していた時期があったこともあって、切なくも奪われてゆく尊い命に心を痛めていました。なので、犬や猫に関わる仕事が出来るなら、同時に彼らの為に何かしたいという自然な思いから、支援活動を事業の一環に取り入れたいと思ったのかもしれません。

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――余談ですが、鈴見代表は何犬を飼われているのですか?

鈴見:今は11歳のトイプードルがいます。自分自身犬好き猫好きとはいえ、保護活動に関しては初心者ゆえに、これまで長く保護活動をされてきた先輩方に学びながらも、また違った視点で活動を進めていけたらいいなと思っています。

――主にどのような取り組みをしようとお考えですか?

鈴見:株式会社THE DOG COMPANYの事業を通して、犬猫たちが抱える問題へのサポートに取り組んでいきます。具体的には、THE DOG COMPANYが独自に「SAVE THE DOG PROJECT」を立ち上げ、THE DOGのビジネスで出た利益の一部を保護団体に寄付していくという方針を打ち立てました。しかし、その寄付先の保護団体といっても数多くあるだけに、結局はどこに寄付をするべきか迷ってしまったのです。

――1つのところに決められなかったと。

鈴見:そうですね。それで、迷った挙句に自分たちで保護活動団体を立ち上げてしまおうということになりました。それが自ら責任をもって寄付金を預かれる方法ということで。

 そして、今年5月にNPO法人DOG EAR FUNDSを作りました。「DOG EAR」は、犬の垂れ耳の様に、本の大切なページの角を折り曲げることを意味していまして、「大事なことをいつも心に留める、忘れない」ということを表現しています。

――NPO法人DOG EAR FUNDSの特徴はどのようなところでしょうか?

鈴見:寄付というと、お金を持っている人が余裕あってすることというイメージはありませんか?そうしたイメージを変えていきたいと思っていまして、DOG EAR FUNDSでは寄付のハードルを下げて、誰でも手軽に寄付が出来る環境を作りました。マンスリーサポーターと称して、月額300円から継続的に寄付ができるシステムが特徴的だと思います。そうやって少額の定額設定にすることで、学生でもお小遣いの範囲で保護活動に参加できると思ったのです。先ずは金額にとらわれず想いを形にしてもらいたい。寄付のハードルを下げて参加しやすくすることで、犬猫の殺処分などの問題に、意識を持っていただくことがまずは大切かと思っています。

――現在、DOG EAR FUNDSの活動の第一弾として、離島であるが故、医療体制が不十分な宮古島の保護施設と協働し、NO BORDERSプロジェクトを始めたそうですね?

鈴見:そうですね。沖縄の宮古島にSAVE THE ANIMALSという犬猫の保護団体があるのですが、彼らが抱えている離島ならではの問題があって。野良犬が多いことが原因で繁殖率も高く、毎日のように保健所に連れて行かれる犬や猫がいるとのことです。そこで、宮古島SAVE THE ANIMALSの皆さんが、保健所に行って自分たちのシェルターに連れてくる。この時点で尊い命が救われる訳です。そして保護した犬たちの里親を探すという活動を続けておられるのですが、ただ、島外に譲渡先が見つかっても移動手段をどうするかというのも困難だそうで。移動にかかる費用はもちろん、譲渡先まで運ぶ担い手も足りていない。また、体が弱くて飛行機に乗れない犬もいる、そういう彼らは一生を宮古島の保護シェルターで過ごすことになるのですが、医療面での負担も大きい。そうした数々の困難に宮古島SAVE THE ANIMALSさんが直面していると聞き、それなら一緒に活動を進めていったらいいのではないかと思い、「NO BORDERSプロジェクト」をご提案し、協働で立ち上げました。

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宮古島SAVE THE ANIMALSのシェルター

――それにしても、動物の保護活動というのは、想像以上に人も必要ですし、費用もかなりかかるものなのですね。

鈴見:そうですね。8月2日にDOG EAR FUNDSの寄付サイトがオープンしたのですけど、沢山の仲間が応援してくれて幸いなことに2日間で目標としていた数字をクリアすることができました。そして9月に第一回目の寄付を宮古島SAVE THE ANIMALSに贈らせていただきました。本来ならば直接行って手渡しをしたいのですけど、何せこうした状況下なので、今回はお送りすることに決めました。

――「THE DOG」のファンは日本国内だけでなく、アジアやアメリカ、またヨーロッパでも多くいると聞きました。それゆえ、今回取り組まれる保護活動に関しては、海外ファンの反応も気になるところではないですか?

鈴見:自社のインスタグラムとFacebookのフォロワーを合わせると20万人を越えるのですが、実は海外の方の割合も多く、海外にも根強い「THE DOG」ファンが沢山おられることが分かります。それは動物を愛する心に国境はないと言う証だと思います。そう言うことから、現在DOG EAR FUNDSでは、アメリカのあるNPO法人との取り組みも少しずつではありますが進めています。

――幸先の良いスタートを切ることができたと思うのですが、SAVE THE DOG PROJECTの今後の展開はどうなっていますか?

鈴見:今ちょうど、THE DOG公式ストアでお買い物による寄付額が通常時より増額するキャンペーンと、同時にTHE DOG公式 Twitterの投稿をリツイート1件につき11円を寄付するというキャンペーンを実施しています。どちらの企画も消費者自身が割引やプレゼントで得をするわけではないのですが、寄付が手厚くなるという動物愛護の精神にご共感をいただきその精神がさらに広がれば良いなと。

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寄付キャンペーンのイメージビジュアル

 次に企画しているのが、11月から都内のデパートで株式会社THE DOG COMPANYとしてポップアップショップを開催します。そこでの売上げの一部を、NPO法人DOG EAR FUNDSを通じて宮古島に寄付しようと思っています。また、ポップアップショップの開催は初となるので、当日は「THE DOG」のグッズを販売するだけでなく、イベントスペースを使ってNO BORDERSプロジェクトの紹介をしようと考えています。なので、宮古島SAVE THE ANIMALSについても知ってもらえる良い機会になるのではないかなと。

――それは楽しみです。「THE DOG」のグッズといえば、カレンダーが主力商品として挙げられると思うのですが、2022年版から販売方法が変わったとか?

鈴見:はい。カレンダーはこれまでペットショップを始め、各小売店様に委託販売という形で置いてもらっていたのですけど、返品が発生した際には廃棄せざるを得なかったのです。ただ、SDGsの観点からしても、物を廃棄するという行為は地球に優しくないじゃないですか。犬猫に優しい活動をという目標を掲げてNPO法人まで立上げたのに、地球に優しくないというのはどうかと考えた結果、カレンダーも委託販売を止めて、数量が減ったとしても確実に売り切れるようにして出来る限り廃棄をなくそうと思った訳です。

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THE DOGカレンダーが2022年版からサスティナブルに

――実店舗でもうカレンダーは販売されないということでしょうか?

 カレンダーの販売をWEBのみの取り扱いにしてしまうと、ネット販売に不慣れな方は購入しにくくなってしまうのではないかなと思ったので、そこはポップアップショップでの期間限定販売でカバーすることも必要だなと思っています。ただ、これまでお世話になっていた小売店さんにも本当はお取り扱いいただきたいと考えていて、お店側にもリスクがない、また返品による廃棄もなくすといった方法を模索しています。

――まずはポップアップショップではカレンダーも販売されるということで、実際に商品を見て購入できる場所があるのは嬉しいことですね。

 このポップアップショップでは、カレンダー以外にも、そこでしか買えない限定グッズも用意するつもりですので、既にカレンダーをお買い求めいただいた方も十分楽しんでいただけるショップになると思います。

――色々と考えておられますね。

鈴見:やっぱり、ビジネスと社会貢献の両立というのはすごく大事だなと思っています。それを理解していただくためにも、色々な場で露出していかないといけないなとは感じていますね。

――こうしてお話を聞いているだけでも、たくさんの可能性を感じられました。

鈴見:来年はどうなっているのだろうと想像するだけで楽しくはありますね。まずは活動を広げると共に、更に認知度を高めていけたらなと思います。

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――それでは最後に、消費者に向けてメッセージをお願いできますか?

鈴見:まずは、これまで20年間「THE DOG」を愛してくださったことに感謝の気持ちをお伝えしたいです。そして、これからの「THE DOG」は「助けを必要としている犬猫の支援に繋がっているブランド」にアップデートされたことを、多くの方に知っていただけるよう努めてまいります。そうして、「THE DOG」のブランド力を高めながらも社会に必要とされるブランドに育てていけたらなと考えています。そのためにも、もっと多くの方に「THE DOG」を応援してもらいたいですね。あとは、これからもっと「THE DOG」を目にしていただく機会を増やせるよう、頑張っていきたいと思いますので、今後もご注目いただきたいです。

聞き手・文/水谷エリ

■株式会社THE DOG COMPANY:https://thedogcompany-inc.com/

※本記事はPR記事です

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