トイレに行きたい、トイレが使えない――空腹や喉の渇きなどは一定時間耐えられても、迫る尿意や便意を長く我慢できる人は少ない。
今、防災グッズの中で簡易トイレの注目度が高まっている。災害が起こったとき、食料や水が不足することばかりに気を奪われがちだが、必ずしも優先順位が高いわけではない。支援物資などでしのげるケースも多いからだ。それよりも深刻なのはトイレの不足だ。
災害によって体調を崩し、短時間に何度も利用する場合もあるだろう。被災による緊張状態が続くだけでも回数が増えやすい。ところが、大きな災害で水道管が損傷すると、トイレが利用できなくなってしまう。中には、停電になるだけで利用できなくなるタイプもある。しかし、トイレ問題は意外と想定されていないのではないだろうか。
災害発生から6時間で約7割がトイレに行きたくなる
そんな事態でも、用を足せるようにするのが携帯トイレだ。仮設トイレが設置される場合もあるが、数日かかったり衛生面に問題があったりすることも珍しくない。
東日本大震災の際、仙台市では約50%にあたる23万世帯以上が断水。復旧開始までに早くて4日間を要し、全体の復旧が概ね完了したのは18日後だった。
「災害イツモマインドセットプロジェクト」に携わる防災士の中野亮太さんは、「NPO法人日本トイレ研究所の調査によると、災害発生後6時間の内に約7割の人がトイレに行きたくなるというデータがあります」と、トイレ問題が身近であることを説く。
災害イツモマインドセットプロジェクトは、イベントなどを通じた防災の新常識の啓発や実践、防災品の開発など、すべての人が災害への高い備えをもつ社会を目指している。
また、中野さんは、「用を足した後に手などを拭くために、ウェットティッシュなどのセットも備えておくと便利。ほかにも、水が十分に使えなくて、歯が磨けず、お風呂にも入れない……ふだんの生活では当たり前にしていることができないので、ストレスが高じ、また衛生面も気になります」と注意を呼びかける。
防災の専門家が必須品を厳選してパッケージ化
そこで、「災害イツモマインドセットプロジェクト」によって、防災の専門家が必須品を厳選してパッケージ化したのが「災害イツモ 断水時ボックス」だ。2人家族で1週間分の使用を想定し、次の8アイテムを揃えた。
①使い捨てトイレ袋28 枚(1人で2週間分、2人で1週間分)
洋式トイレにカバーするだけで使え、使用後は後処理テープで口を締め、ゴミとして処分できる。災害などによる断水時だけでなく、アウトドアや介護用としても使える、便利な使い捨てトイレ。水を張る代わりにセットするだけで、吸水ポリマーが尿をしっかり吸収。活性炭とワンタッチテープで、使用時、処理後のニオイも軽減させる。
発災直後は、水があってもトイレに流さないほうがいい。排水管が壊れている場合、下水が漏れるだけでなく、詰まらせてしまうと、下水道が復旧しても長く使えなくなる。水を流さず備蓄してある災害用トイレを使用することを徹底したほうがいいのだ。
②からだふきウェットタオル12枚(1人で12日分、2人で6日分)
大判(30×60cm)でしっかり拭けて、ウェット感が長続きする使いやすいボディータオル。低刺激タイプの無香料、無着色、ノンアルコール、弱酸性成分配合で肌にやさしい。未開封で製造から5年間は品質保持が可能だ。
③口腔ケアウェットティッシュ60枚(1人で30日分、2人で15日分)
指に巻きつけて口の中の汚れをやさしく拭き取る。口の中を清潔にし、口臭を予防するとともに、感染症リスクを低減させる。ノンアルコールの低刺激タイプなので、子どもも使える。キシリトール配合のさわやかなミントの香りで口内もすっきり。箸やスプーンを拭いたり、手や体拭きにも使える。
④90リットルのゴミ袋1枚(トイレカバー用)
⑤黒ポリ袋5枚(使用済みトイレ袋の廃棄用)
⑥ティッシュ1個(300枚・150組入り。排便時等用)
⑦さまざまな用途に使える新聞更紙(吸水性に優れた印刷されていない新聞用紙。545×812mmサイズで30枚)
⑧断水への備え&断水時ボックスの使い方
歯磨きができず、感染症から亡くなるケースも
中野さんによれば、「阪神・淡路大震災では、歯磨きができなくて、肺炎などの感染症を発症して亡くなったケースもありました」という。
ストレスがたまり、体の抵抗力も落ちる避難生活では、口腔ケアも大切だ。被災直後からしばらくは、貴重な水を歯磨きに使うことがためらわれ、口の中を清潔にすることが後回しになる。
災害に備えて飲料水などの備蓄をしている家庭は多いが、断水で特に困るのが、トイレ・風呂・歯磨きなどの水回りの問題だということを改めて認識して、プロが選んだ本当に大切なものを備蓄してもらいたい。
※当記事はPR記事です