南清貴「すぐにできる、正しい食、間違った食」

コンビニの揚げ物やファストフードが「安くて美味しい」異常性

コンビニファストフード店のものを食べないことが重要

 SNSで配信され、そののちテレビのニュースでも取り上げられた“バイトテロ”動画には、回転寿司チェーンの厨房で生魚を調理し、一部をいったんゴミ箱に入れてから、それを取り出して使うというものや、揚げ物の材料を床にこすりつけてから、揚げ油の中に放り込む映像もありました。

 テレビで一時流れていたそれらの映像も、またたく間に報道されなくなりましたが、だからといって、そのような行為がなくなったわけではないでしょう。企業側も、綱紀粛正に取り組んでいるとは思いますが、効力はないでしょう。

 原因はどこにあるのでしょうか。それは消費者です。消費者の無知、不勉強が招いた結果なのです。コンビニやファストフード店で出しているものがまともなものであるはずがないことくらい、見抜いてほしい。そんなものは食べたくもない、いや、食べものですらない、ということにお気づきになった方々は、他人はどうあれ、ご自分はお召し上がりにならないことです。

 それが唯一無二の手段です。そういう人が増えれば、企業が成り立たなくなり、淘汰されます。それは、大して難しいことではありません。要は、消費者の意識の問題です。消費者自身がまともな意識を持てば、あっという間に変わります。

 本連載でも何度か言ってきましたが、コンビニの揚げ物は、いつか必ず、なんらかの事故につながるに違いないと、筆者は警鐘を鳴らしています。そんなことになる前に、コンビニの揚げ物は誰も買わない、ということになれば、事故は未然に防ぐことができます。どちらかといえば、そのほうが賢明です。

 オンラインセミナーをお聴きくださった方のなかに、息子さんがコンビニでアルバイトをしている、という方がいまして、その息子さんにもオンラインセミナーをお見せになったそうです。そうしたら、その息子さんは「ヤッベェ! もう食わねぇ。お母さん、今日からうちでごはん食べるから」と言い残してバイトに行ったそうです。オンラインセミナーの想定外の効果でした。

 オンラインセミナーのなかで筆者が申しあげたのは、コンビニで売っている食品は劣悪な原材料を使い、多くの食品添加物と私たちが絶対に摂ってはいけないトランス脂肪酸を大量に含んでいるので、筆者自身はコンビニで売っている食品は何によらず買わないし食べない、ということでした。

 この連載をずっと読んでくださっている読者の方々にとっては、聞き飽きたことかもしれませんが、何度も繰り返し発言することで、ある瞬間、ハッと気づく方もいます。今回も、ハッとしてくださる方がいらっしゃることを期待しております。

 そして次回、オンラインセミナーを開催の折には、ぜひご覧いただければと思います。
(文=南清貴/フードプロデューサー、一般社団法人日本オーガニックレストラン協会代表理事)

南清貴

フードプロデューサー、一般社団法人日本オーガニックレストラン協会
代表理事。舞台演出の勉強の一環として整体を学んだことをきっかけに、体と食の関係の重要さに気づき、栄養学を徹底的に学ぶ。1995年、渋谷区代々木上原にオーガニックレストランの草分け「キヨズキッチン」を開業。2005年より「ナチュラルエイジング」というキーワードを打ち立て、全国のレストラン、カフェ、デリカテッセンなどの業態開発、企業内社員食堂や、クリニック、ホテル、スパなどのフードメニュー開発、講演活動などに力を注ぐ。最新の栄養学を料理の中心に据え、自然食やマクロビオティックとは一線を画した新しいタイプの創作料理を考案・提供し、業界やマスコミからも注目を浴びる。親しみある人柄に、著名人やモデル、医師、経営者などのファンも多い。

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