フィギュア高橋大輔が愛用するハトムギ保湿ジェル…お肌ツヤツヤの秘密
残念ながらフリースケーティングの本番で4回転トゥーループを決めることはできなかったが、五輪二連覇の羽生結弦選手が3年連続でケガによる欠場となった全日本選手権で、優勝した宇野昌磨選手に次ぐ2位という好成績で復帰シーズンを終えたのだった。
テニスの伊達公子選手もそうだったが、2度目の現役生活では1度、競技を離れたからこそ見えてくるものがあるのか、過去にはできていなかったことをさらりとできるようになることがある。もちろん、それは彼らが過去に1度頂点を極めたほどの才能ある選手であるからこそではあるが、ギリギリのところで勝負していた若い頃の現役時代とは違い、今の自分の身体で競技に向き合い、できる範囲で技術を高める、そして新しい挑戦を選択する勇気が持てることも大きいだろう。
実際に高橋選手も「現役時代は身体が重くなることを恐れて、あまり筋トレはしなかったんです」。そんな彼が、「昔はこうだった」という思い込みを捨て、今の身体の状態と向き合い、イチからジャンプを作り直した。過去には「4回転トゥーループなんてなくなればいいのに」とまで言っていたジャンプを、かつての現役時代以上に美しく跳べるレベルまで戻したのだ。全日本選手権では練習しているときから試合に向けて身体のコンディションが変わっていくなか、右足のエッジの乗る位置にどうにも違和感を覚え、エッジの位置をフリーの前日に変更するという英断もした。
「試合に向けて身体がベストな状態になっていくとエッジの状態も変わるのですが、それに合わせてエッジを変えることは前の現役時代は怖くてできなかったですね」
2度目の現役は体力が衰える分、経験や知識、表現力がそれを補っていく。これは私たち一般人の仕事にも通じそうなこと。勇気がもらえる話ではないだろうか。フィギュアスケートは現役で活動できる期間が短い。トレーニング法の進化により、かつてより選手寿命は延びているが、それでも若くして引退を余儀なくされることは否めない。そんななか、高橋選手が4年ぶりに32歳での復帰を果たし、かつ結果を残せたことは本当に意義のあることに思える。
2019-20年の次のシーズンも昨シーズン同様、全日本選手権の出場を目指して、技術のレベルアップを目指すと高橋選手。プログラムは、フリーは持ち越しの「ペール・グリーン・ゴースト」、ショートプログラムは未定とのこと。「身体のキレを取り戻すためにもアップテンポ系の曲をやらないとな、と思っています。あと、スピンの強化。オイラーも成功させたい」と意欲を見せた。