100円ショップ業界最大手のブランド「ダイソー」。生活を豊かにする多彩な商品を100円という低価格で展開しているため、ついつい店頭で買い物しすぎてしまった経験がある人も多いだろう。
そんなダイソーは新年早々、商品の生産・販売以外の活動でも意欲を見せている。1月5日には中国放送とのコラボチャンネルを開始し「バッグインバッグ」「ミラークリップ」などの人気商品を紹介した動画を配信。また1月6日には、京都芸術大学の産学提携プロジェクトにより、同校の学生がデザインした商品の第1弾が販売されると発表した。
メディア展開、提携プロジェクト商品の販売など多角的な活動を行っているダイソー。もちろん、肝心の商品自体も手を伸ばしたくなるものばかりだが、なかには購入者からの評価が分かれてしまう商品も紛れている――。そこで、今回はダイソーの商品を調査し、「この冬、要注意の商品」を5つ選出し、紹介していく。
マスク用フック(5個)/110円(税込、以下同)
新型コロナウイルスの変異種「オミクロン株」の登場により、感染拡大の第6波が到来した今冬。マスク生活を強いられる日々はまだまだ続きそうだが、長時間マスクを着けていると耳が痛くなるという人は多いはず。そんな人に向けた商品が「マスク用フック(5個)」だ。
マスクの耳かけ部分に本品のフック部分を引っ掛けて、頭の後ろでマスクを固定することにより耳を通さずにマスクを着けられるという代物だ。そのため、長時間マスクを着けることになっても耳に痛みを感じずにいられる。またフックの位置がいくつかあるため、マスクのフィット感を調節できるのも嬉しいポイント。
そんな便利グッズの本品だが、着けるマスクによっては引っ掛かりづらいという課題点もある。通常の不織布マスクのように耳ひもが細いマスクは難なく付けられるが、一部の立体型マスクなどに見られる耳ひもが太いマスクは、少々引っ掛かりづらいように感じた。たしかに使い勝手は良いのだが、購入する前に自分の普段使っているマスクが合うかどうか調べてみる必要がありそうだ。
Bluetoothスピーカー2/660円
忙しい毎日においてバスタイムはくつろぎのひととき。なかには、防水スピーカーを購入して音楽を聴きながら心身ともにバスタイムを満喫したいと考える人も多いだろう。だが、ダイソーの「Bluetoothスピーカー2」の購入を考えている人は、少し慎重に検討したほうがいいかもしれない。
660円と防水スピーカーとしては破格の安さである本品は、スピーカー機能、さらには通話機能まで搭載されているというアイテム。丸くてシンプルなデザインとなっており、浴室のインテリアとしても違和感なく置けるだろう。底に吸盤が付いているため、浴室の壁に貼り付けることも可能だ。実際に浴室で使ってみたが、シャワーをしていても普通に音は聴こえてくるし、通話も問題なく行えた。
しかし、肝心の音質に関しては低温の響きが足りないように感じた。また音を上げすぎると音割れしてしまうのも悩みどころのひとつ。バックミュージックになんとなく音楽を流したり、湯舟に浸かりながら誰かと話したりする分にはいいアイテムかもしれないが、本格的にじっくりと音楽を楽しみたいという人には不向きかもしれない。
結露吸水デコレーションテープ(フォレスト柄)/110円
冬は窓に溜まる結露の影響でカビやダニが発生しやすい。そんなこの季節に活躍してくれそうなのが、「結露吸水デコレーションテープ(フォレスト柄)」。本品は窓のサッシの上に貼ることによって、結露して溜まった水滴を吸水してくれるため、余分な湿気の発生を抑えられそうな商品だ。
デザインはタウン柄とフォレスト柄の2種類があり、結露対策をしながら本品を貼って自宅を楽しく自由にデコレーションできるのも魅力。また、テープの一部は木や雪の結晶の形となっており、切り離せられるため、飾りとして貼り付けたり、湿気が気になるところにピンポイントに貼ったりと自由に使うことが可能だ。
だが、使い勝手は正直言って微妙。というのも、貼り付けるテープの部分の粘着度が弱く、貼ったらすぐに剥がれてしまうことが多かったからだ。また何度も貼りなおしているうちに、粘着度が弱まっていき、最終的には貼り直すこと自体が難しくなってしまった。この手のアイテムを購入するのであれば、多少値が張ったとしても他のメーカーに頼るのが吉だろう。
硬質カードケース(B8サイズ、フチなし、軽量タイプ、3枚)/110円
取引先に挨拶へ行く際、名刺入れは必須のアイテムだろう。名刺入れさえあれば、たとえ多くの名刺をもらいすぎたとしてもバラつくことなく整理ができる。
ただダイソーの「硬質カードケース(B8サイズ、フチなし、軽量タイプ、3枚)」の場合、そうはいかない模様。本品はB8サイズであり、名刺や定期券程度の大きさならすんなり入れることができる。ぱっと見では便利そうだが、この商品、ケースの中が開けづらくカードの出し入れが非常に行いにくいのだ。
特に冬場は乾燥するため、手とケースとの間でうまく摩擦が起きず余計に開けづらい。また、ケースに紙類を入れすぎてしまったときには、さらに出しにくくなってしまう。レシートや領収書など普段取り出す用事がない紙類を一時的に入れておくにはいいかもしれないが、いちいち出し入れする必要がある名刺などを入れるのは、便利とはいいづらいかもしれない。
コンパクトハサミ/110円
最後は、書類整理などに役立つグッズ「コンパクトハサミ」だ。カバンの中のスペースを取らない小ぶりなサイズだが、切れ味も良く普通のA4用紙なら難なく切ることができる。外出先で書類を整理しなければいかない場合に持っておくと、整理の効率も上がるはず。
しかし、キャップを取り外すときは、ハンドル部を持ちながらではないと怪我をする恐れがある。なぜなら、刃の部分はバネで固定されているため、注意深く開けなければ刃が自分のほうに飛び出す可能性があるからだ。商品の注意書きにも絶対ハンドル部を持つように書かれているので、必ずその指示通りに開けるべし。
人々の生活を助けてくれる商品を展開しているダイソー。しかし、商品によっては使い方や性能に注意しなければならないものがあるのも事実。とはいえ、本記事で紹介したことはあくまでひとつの意見なので、商品選びの参考程度にしていただければ幸いである。
(取材・文=A4studio)
※情報は2022年1月13日現在のものです。