いつも食べている食事、タイミングを気にしたことはありますか?
私たちの体内では、約24時間サイクルで血圧やホルモン分泌、神経の作用などがリズムよく変化しています。これは体内時計によって、調整されています。2017年にノーベル医学・生理学賞に輝いた“体内時計を生み出す遺伝子機構研究”により、“時間栄養学”、つまり食べる時間や食べるタイミングによっての体への影響も注目されています。
今回は食べる時間によって影響が異なる食品をご紹介いたします。
味噌汁は食前or食後or食間?
日本食の代表でもある味噌汁。定食で出てきた場合、いつ飲みますか?
食事の最後に口直しとしてゴクッといただく方もいらっしゃるのではないでしょうか。
もし減量を考えている方であれば、ぜひ、最初に飲んでいただきたい1品。味噌汁のうま味成分であるグルタミン酸とイノシン酸には、食事の満足感を高める効果があると、英国のサセックス大学の研究でわかっています。
鰹節や昆布をたっぷり使って出汁をとると、より満腹感が得られやすくなります。また、温かい食べ物が体内に入ると、臓器も温まるため新陳代謝が高まるとともに、消化酵素の分泌がよくなります。そのため、食べたものを消化しやすく、肥満予防につながります。
具材にごぼうやレンコンといった食物繊維が多いものや、豆腐、油揚げなどたんぱく質が多いものを加えると、より満腹感がアップします。
フルーツは食前or食後or食間?
肌のために、ビタミンたっぷりのフルーツを食べている方も多くいます。小腹が空いた時に、スナック菓子やチョコレートなどを食べるよりフルーツのほうが健康的ですよね。
確かにそうなのですが、フルーツに多く含まれるビタミンCは、体内にとどまっている時間が比較的短い栄養素。空腹時に取ると、満腹の時に比べ、さらにビタミンCが早く排出されてしまいます。そのため、お腹に適度に食べ物が入っているときに食べたほうが効率よくビタミンCを体内にとどめることができますので、食後のデザートとしてフルーツを食べるといいですね。