世界有数のハンバーガーチェーン「マクドナルド」。“ハンバーガー”の代名詞として認知している人も少なくないほど、圧倒的な知名度を誇っている。全世界的に飲食業界に打撃を与えたコロナ禍が続く2022年8月末時点でも、日本国内で2954店舗を有しており、その盤石さはさすが業界No.1の風格といったところだろう。
ファストフードチェーンならではの、密が避けられる持ち帰りスタイルが功を奏しているようで、直近の既存店の売上高をチェックしてみると、前年同月比で6月が10.2%増、7月が8.1%増、8月が3.3%増と堅調にプラスを維持。客数も6月が7.7%増、7月が2.3%増、8月が2.5%増と、前年を上回る好調ぶりである。
しかし、老若男女に愛され、コロナ禍でも強さを見せるマックにも、なかには「これはどうなんだろう……?」と、首を傾げてしまう微妙な商品がいくつかある。そこで今回はマックの“要注意メニュー”を5品選び出したので、紹介していこう。
倍スパビー/300円(税込、以下同)
現在、マックは夕方の17時以降に、定番バーガーメニューのパティなどを倍増できる“倍マック”というアレンジラインナップを展開中で、がっつり胃袋を満たしたい客を中心に人気を博している。この「倍スパビー」も、そんな“倍マック”に属する商品。だが、本品には気になることがあるのだ。
マックが誇る100%ビーフパティに、しゃきしゃきとしたフレッシュな千切りレタス、そこににんにくの風味が効いた、スパイシーなケイジャン風ソースが合わさった「スパビー」。食べやすいサイズでお値段もお手頃ながら、パンチの効いた味わいで根強いファンも多い。
だが、この「スパビー」に使われているのは、130円で販売されているオーソドックスな「ハンバーガー」と同じビーフパティ。要するに、100円増額でパティを1枚追加してもお得感が薄いのである。もともと「スパビー」が200円とリーズナブルだからという理由もあるが、「倍スパビー」は300円と1.5倍の額になるわけで、その増額に見合った満足感は得られないと感じた。
また、このビーフパティはさほど肉厚ではなく、2枚になってやっと1cmを超えるのではというくらいなので、がっつり肉を食べるつもりで注文しても、あまり満たされないかもしれない。
ポテナゲ大/500円
続いても“夜マック”のラインナップから、「ポテナゲ大」というメニューを紹介させていただきたい。こちらの商品は、2021年3月28日付記事『マック、期待の“復刻バーガー”が「微妙』すぎる…ファンの間で賛否が分かれる商品5選』でも紹介済みなのだが、改めて紹介させてもらおう。
この「ポテナゲ大」は、マックのサイドメニューの2トップと言われることも多い「マックフライドポテト」のLサイズと、「チキンマックナゲット」の10ピースをセットにした商品で、それぞれを別々に買うよりも31%も安くなる評判の商品である。
確かにお得度は高いメニューなのだが、バーガーと合わせて頼むのがサイドメニューのあり方の王道だとすると、ハイカロリーすぎる&量が多すぎるという懸念がある。
マックのオーソドックスな「ハンバーガー」が256kcalなのに対して、こちらの「ポテナゲ大」は1057kcalと、4倍以上もあるのだ。人気の「ダブルチーズバーガー」は457kcalあるので、「ダブルチーズバーガー」のサイドメニューとして「ポテナゲ大」を注文すると、1500kcalを超えてしまう。
そもそも量が多いので、安さに釣られて購入すると、一人で食べるにはさすがにボリュームがありすぎて後悔することもありそうだ。複数人で食事をするときに頼むのであればおすすめだが、一人で食事をする際は気を付けてもらいたい。
チキンクリスプマフィン/160円
マックは朝の限定メニューとして、“朝マック”と呼ばれる限定ラインナップも取り扱っている。この時間にしか味わえないメニューも多い“朝マック”だが、この「チキンクリスプマフィン」は少々気になるところがある商品だ。
というのも、この「チキンクリスプマフィン」は、単純にバンズがマフィンに置き換わっただけで、それ以外は通常メニューの130円で販売されている「チキンクリスプ」とほぼ変わらないのだ。
それにもかかわらず、その値段が「チキンクリスプ」に比べて30円も増額されているので、SNS上では「わざわざ朝に行って食べるメリットをあまり感じない」といった辛辣な意見も見受けられる。味自体はフライドチキンのようなスパイシーな味付けのカリカリチキンに、からしマヨネーズ系の刺激的なソースが合わさり美味なので、もうひと工夫あるとその評価が変化しそうにも思える。
マックグリドル ソーセージエッグ/300円
同じく“朝マック”のラインナップからもう一品、「マックグリドル ソーセージエッグ」を取り上げたい。2019年5月12日付記事『マック、買うと損する(?)商品5選!ダブルチーズバーガー、異彩放つスイートコーン』でも紹介したが、今回もやはり気になる部分が目立ったので再び紹介させていただく。
こちらは“パンケーキサンド”というアイディアに基づく商品で、甘いメープルシロップが染み込んだもっちり食感のバンズに、プリッとした歯ごたえのソーセージや卵、そしてコク深いプロセスチーズを挟んだメニューとなっている。
SNS上で賛否が分かれているのが、この“甘いバンズ”の存在。甘さとしょっぱさは互いにシナジーがある要素なのだが、ピザにパイナップルを乗せることを極端に嫌がる人がいるように、組み合わせによっては強い拒否反応を覚える人も多いだろう。本品もまさにそうした系統のメニューで、支持する人と受け付けない人が真っ二つに分かれているようだ。
また、そうした賛否両論を抜きにしても、メープルシロップが染み込んだバンズに、肉と卵とチーズというこってり系の組み合わせは、「朝には重すぎる」という意見もあるので、まだ試したことはないが食べてみようと思っている方は、注意していただきたい。
驚きのコスパとクセになる味わいで、多くの人の胃袋を掴んで離さないマックのメニューたち。だが、なかにはクセが強すぎたり、コスパが悪かったりで賛否が分かれてしまうメニューも散見された。この記事を参考にマックライフを美味しく楽しんでいただければ幸いである。
(文・取材=A4studio)
※情報は2022年9月20日現在のものです。