世界規模で展開しているアメリカ発の人気ハンバーガーチェーン、マクドナルド。2021年には日本進出50周年を迎え、アニバーサリーを祝うグッズの発売や記念パッケージの配布を行い、大きな話題になった。
新型コロナウイルスの影響による飲食店への被害はまだまだ続いているが、マックは安定した業績を叩き出している。既存店の売上を確認すると、前年同月比で3月が12.6%、4月が11.3%、5月が5.1%とプラスの数字を記録した。客数も3月が4.6%、4月が3.9%、5月が4.8%と安定してプラスを維持している。客単価は3月が7.7%、4月が7.1%、5月は0.3%と大きく減少したものの、全体的にはまずまずの成長を遂げているといえるだろう。
そんなマックは、この夏も何品かの新商品を迎え、充実のラインナップになっている。しかし、マックらしいコスパの良いメニューが並ぶなかに、買うのをためらう商品も散見される。そこで今回は、新メニューやレギュラーメニューのなかから、“この夏、要注意なマクドナルド商品”を4品選出し、紹介していく。
倍フィレオフィッシュ/450円(税込、以下同)
「倍フィレオフィッシュ」は17時以降の“夜マック”の時間帯で、100円プラスすることでパティを倍にして注文できる“倍マック”商品のひとつ。人気商品である「フィレオフィッシュ」の白身魚パティが2つ入っており、非常に食べ応えのある一品となっている。
しかし、SNS上での評価では、「微妙だ」という感想を述べる人も少なくない。「普通のフィレオフィッシュは好きだけどパティを倍にすることでパサパサ感が増す」「パティの油っぽさ、白身魚のアンモニア臭が全面的になってしまう」という声があるのだ。
SNSの評価を確かめるべく実食してみると、パティは白身魚の淡泊な身質とうまみが味わえるものの、同時に魚の臭さも少し感じる。またソースの量が足りず、食べ終える頃には揚げ物特有の油っぽさが口の中に広がり、胃もたれしそうになった。
ただ単にパティの量を増やせばいいというわけではなく、やはり具材のバランスは大切なのかもしれない。
倍スパチキ(倍スパイシーチキンバーガー)/300円
先に続き、同じく“倍マック”商品である「倍スパチキ(倍スパイシーチキンバーガー)」。通常の「スパチキ(スパイシーチキンバーガー)」は、当サイトで何度か“要注意”商品として紹介してきたが、パティが倍になることでさらに“微妙さ”が浮き彫りになったといえるので、問題点を紹介していく。
まず、チキンパティ自体が噛み応えのある食感をしているにもかかわらず、2枚に増え厚みが増したこともあり、余計に食べづらくなってしまっている。また、食べていくうちに口の中の水分もどんどん失われていき、より噛みづらさに拍車をかけていたのだ。そして、ソース自体の辛味が強めなので、口の中が乾燥しているなかで食べるのは少々厳しかった。
このように、食べづらく刺激が強い商品であったが、300円という価格でボリュームのあるバーガーを食べられるのは評価ポイントでもある。コスパよくガッツリしたものが食べたい人は、試してみてはいかがだろうか。
マックフルーリー 超 オレオ クッキー/290円
2019年9月29日付当サイト記事『マック、注文してはいけない“大不評”なメニュー5選…いつも議論呼ぶ「朝マック」のあの商品』で紹介した「マックフルーリー 超 オレオ クッキー」。「マックフルーリー オレオ クッキー」より増量した商品のため、前回は“オレオが多すぎて好みが分かれる味”と評したが、今回改めて要注意ポイントを発見したので紹介したい。
ゴロゴロ入ったオレオのザクザクとした食感が楽しめる本品。だがオレオ自体が、かなり細かく砕かれているため、喉に引っかかり気管に入りむせそうになることが多々あった。勢いよく食べてしまうと、せき込んで食事どころではなくなってしまうかもしれない。「マックフルーリーオレオクッキー」よりもオレオの量が多くなっている分、口当たりもザラザラとしていて好みが分かれそうなところも微妙なポイントだ。
バニラの甘さとオレオのほろ苦さの相性は良いので味自体は美味なのだが、食べるときには静かに口に運ぶなど一工夫が必要な商品だと感じた。
マックシェイク カルピス(M)/200円
6月8日より期間限定で発売された「マックシェイク カルピス」。アサヒ飲料のロングセラー商品「カルピス」とマックの人気ドリンク「マックシェイク」がコラボした商品であり、実に4年ぶりにリニューアルして登場したという。しかし、SNS上で4年前に投稿された本品の感想を見たところ、あまり芳しくない評価であることがわかった。
特に「微妙な酸味にバニラの風味が中途半端にプラスされた味」「爽やかなカルピスの味わいが楽しめるかと思ったけど、ほとんどバニラの味しかしない」など、思ったより美味しくなかったという意見が散見された。
今回はリニューアルされているとのことで実飲してみると、最初はカルピス特有のスッキリとした甘さを感じる口当たり。しかし、後味に来る酸味がマックシェイクのミルキーな甘さの邪魔をしており、2つの味が喧嘩しているように感じる。
カルピスは生乳からクリームを取り除く製法でつくられており、ミルク系飲料の濃厚な甘さとは違ったさわやかな味わいを楽しめるドリンクだ。そのため、バニラの風味が漂う濃厚なミルキーさが売りの「マックシェイク」と合わせても、お互いの良いところを殺し合ってしまうのかもしれない。
“この夏、要注意なマクドナルド商品”はいかがだっただろうか。マックの商品は、あっと驚く美味しさを誇る商品がある一方、やや残念に感じる商品があるのも事実。後悔のないマックライフを送るために、本記事のレビューを参考に商品選びをしてもらえれば幸いである。
(取材・文=A4studio)
※情報はすべて6月8日時点のものです。