仕事での商談や普段の会話の中でも、相手が本当のことを話しているか、ウソをついていないかを見破ることができたら、自分のペースで交渉や会話を進めることができるはず。どうすれば相手のウソを見抜くことができるのか。
元刑事が教えるウソの見抜くカンタンな方法とは?
『元刑事が教える 相手のウソの見抜き方: 自分で自分を守る! もう騙されない!』(森透匡著、三笠書房刊)では、刑事として2000人以上の取調べや事情聴取を行い、その中で「ウソや人間心理の見抜き方」を体得した森透匡氏が、刑事のウソを見抜く力の身につけ方を紹介する。
ウソをつく人には共通のサインがあり、それを森氏はウソのサインと呼んでいる。ウソのサインは刺激によって表れるという。その刺激となるのが会話の中の「質問」であり、相手の話し方や仕草によって表れるのだ。
では、ウソのサインとなる話し方や仕草はどのようなものなのか。質問に答えずに、そのまま相手の質問を繰り返す。逆ギレする。明確に否定しない。肩が左右に揺れる。質問を受けた瞬間に手があごや鼻に移動する。このようなサインが感じられたら、ウソをついている可能性が高い。
ウソを見抜く上で気をつけることは、相手が理論武装する前に質問して確認すること。人間は時間の経過とともに知恵がつき、自分にいいように事実を塗り替えていくからだ。なので、ウソのサインは、何の予告もなく、唐突に聞いたほうが、反応が出やすい。
たとえば、旦那さんが朝帰りをした場合、帰ってきたときに奥さんに何を聞かれてもいいように旦那さんも弁解を考えているので、質問したところでうまく答えるだろう。そこで、その日の晩御飯のときに「なんで朝帰りだったの?」と、唐突に聞いてみる。そんなに時間が経ってから聞かれると思っていないので、油断してウソのサインが出やすくなるということだ。
また、質問が曖昧だったり、わかりにくかったりすると、相手に理解されず、ウソのサインが出にくくなる。反応を見るには、相手が質問の趣旨を理解していることが前提になる。なので、明確に、わかりやすくするために、質問は短文ですることが重要となる。
コミュニケーションを取る際、刑事のスキルである「ウソを見抜く力」を実践することで、相手のウソや人間心理が見えてくるかもしれない。人間関係を築く上で活かしてみてはどうだろう。(T・N/新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。