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『ムカつくことには合理性がある~若き老害・常見陽平が吠える』(第2回)

「学歴は関係ない」は暴論? 公平を謳う企業の採用に潜む、隠れた学歴差別の罠

文=常見陽平/評論家、コラムニスト、MC

 これに関連して考えたいのは、よく雑誌で報じられる「偏差値や知名度は低いけどお得な大学」である。確かに名門大学の教育が必ずしも優れているわけではなく、偏差値や知名度は低くても講義内容が素晴らしい大学や、就職率が高いという大学はある。

 ただし、これらの事実「だけ」で大学を選んでいいのかという問題はある。社会に出てから大学の知名度や人脈がなくて困ることを、ちゃんと想定しているのだろうか。かなり近視眼的な理由で礼賛されていることが気になる。

 というわけで、学歴の問題は根深い。好きか嫌いか、賛成か反対かを別として、日本の大学がいくらダメだとけなされていても、学歴にはそれなりに意味があるということを直視したい。
(文=常見陽平/評論家、コラムニスト、MC)

常見陽平/千葉商科大学准教授、働き方評論家

常見陽平/千葉商科大学准教授、働き方評論家

1974年生まれ。北海道札幌市出身。一橋大学商学部卒業。同大学院社会学研究科修士課程修了(社会学修士)後、株式会社リクルートに入社。バンダイ、人材コンサルティング会社を経てフリーランス活動をした後、2015年4月より千葉商科大学国際教養学部専任講師に就任。2020年より准教授。大学生の就職活動、労使関係、労働問題を中心に、執筆・講演など幅広く活動中。主な著書に『「就活」と日本社会』(NHK出版)や『「意識高い系」という病』などがある。
常見陽平公式サイト

Twitter:@yoheitsunemi

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