周囲から「いい人」と呼ばれる人は真面目で努力家、人間関係では上にも下にも気を遣い、本音はあまり言わず、はめを外すこともない。とても良いことだけれど、そんな「いい人」はストレスに悩まされることが多く、体に気を付けなければならない。
『「いい人」をやめると病気にならない』(帯津良一/著、SBクリエイティブ/刊)では、いつも損な役回りばかりだった「いい人」のためのストレスを抱えず健康で長生きするという帯津流の健康習慣を紹介する。
「いい人」ほど、自分の身体よりも仕事や家庭を優先し、自分をないがしろになっている人が多いため、うつ病には気をつけなければならないと指摘する。一度うつ病になると治っても6割が再発するといわれている。ちょっといい加減なところがあったほうが、切り替えがうまくいくし、うつ病の予防にもつながる。充実した人生を送るためにも、いい意味でのいい加減さを身につけることが重要となるのだ。
また、職場などで意見が合わない人と話をしていると、イライラしてしまうもの。いい人ほど、相手と違った意見にイライラし、ストレスをためてしまう。違う意見だからといってカッとなるのではなく、こういう考え方もあるのか、と思うようにしたほうがいい。少なくとも、自分とはまったく違ったものごとの見方、捉え方に気づかせてくれ、ときにはプラスにもなるものだ。このほうが感情を司る前頭葉が刺激され、少しはストレスの軽減につながる。
真面目で繊細な「いい人」からすると、不公平な気もするかもしれないが、気ままで楽天的な人の方がストレスも少ない。いい人で損をすることほど、損なことはない。
真面目でいい人は、ストレスをためないように、ちょっとくらいいい加減で楽天的にものごとを見ることも自分自身の体を守るために必要なことなのだろう。
(新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。