安倍晋三首相のSNSの活用ぶりはよく知られる。首相官邸として作成しているアカウントは、Twitter、LINE、Facebook、YouTube、Instagramと主要SNSはすべて押さえている。なかでもInstagramの使い方はかなりうまいと話題になっている。
それぞれの使い分けとインスタの使い方、そこから見える意図について考えてみたい。
LINEとTwitterは災害時支援情報メイン
LINEは「お役立ち情報や防災関連情報を配信」するためのアカウントとなっている。大規模災害時の支援状況や、オリンピックでの日本選手金メダル獲得の速報などが主であり、配信頻度は低めだ。
Twitterにも、災害・危機管理関連の政府活動情報を投稿する「首相官邸(災害・危機管理情報)」、全国の大規模災害での被災者に対して発信する「首相官邸(被災者応援情報)」アカウントがあり、速報性が高く、信頼できる情報のリツイートなども行っている。
Twitterは速報性が高く、情報の収集拡散に向いており、災害時に使いやすいといわれている。LINEはプッシュ通知で連絡ができる上、もともと東日本大震災時の教訓を元に既読機能が生まれたといわれているアプリだ。災害時の支援情報や支援の現状などを伝えることに注力したアカウントであることがよくわかる。
FacebookとTwitterメインアカウントは公式用
Twitterにはもう一つ「首相官邸」アカウントもあるが、こちらは日々の安倍首相に関する情報や内閣の重要政策などを投稿している。安倍首相のその日の執務や行動などが網羅されており、投稿頻度はかなり高めだ。
なかでも代表的な出来事などをまとめているものがFacebookページだ。こちらは更新頻度は高くなく、あくまでポイントとなる出来事を投稿するにとどめている。
なお、YouTubeでは首相演説・会見・演説のほか、外交、国内視察などを動画で公開している。Facebookで公開した動画もまとめられており、テキストで知りたい場合はTwitterで、動画で見たい場合はYouTubeでと使い分けられるようになっているようだ。
ここまですべてのSNSの違いをよくわかり、特徴に合わせた活用ができているのはさすがといえそうだ。