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インスタ活用、経営者の必須スキルに…“足跡”を残さない&消す方法、ゼロから完全ガイド

文=平野敦士カール/株式会社ネットストラテジー代表取締役社長

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インスタグラムのログイン画面

 今年、5Gが本格スタートしますが、それによってYouTubeと並んでビジネスにおいて最重要プラットフォームになると予想されるのがInstagram(インスタ)です。そこで今回は、まったくの初心者である経営者の方々などにもわかりやすく、ご説明したいと思います。

1.インスタとは?

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「最新プラットフォーム戦略」(平野敦士カール/朝日新聞出版)

 インスタはスマートフォンをメインとした画像共有のSNSプラットフォームです。2010年10月に社員わずか13人のベンチャー企業がアプリの提供を始め、当初は売上高もほぼゼロでしたが、Facebookが12年に約10億ドル(当時の為替レートで約810億円)で買収。当時は「高すぎる買い物」と批判されました。

 日本語版は14年にサービスインしていますが、すでに世界中で10億人を超える人々が利用し、日本でも19年3月時点で3,300万人の月間アクティブユーザーがいると発表されています。個人だけでなく、近年は企業のマーケティングツールとして欠かせない存在となりつつあります。

 日本における利用者は男性が43%、女性が57%と女性が多く、70%の人が「ストーリーズ」という機能を利用しています。

2.なぜ企業はインスタを重要視する必要があるのか?

 5Gの本格スタートにより、今後ビジネスにおいても動画の重要性がますます増してくるでしょう。SNSのプラットフォームとしてはすでにFacebookやLINE、さらに動画ではYouTubeがビジネスにおいても重要性を持っていますが、マーケティングに欠かせないプラットフォームとして注目されているのがインスタです。

 17年頃から若い人の間では「映(ば)える」という言葉が一般化していますが、「インスタ映え」するかどうかを基準にSNSに投稿する画像を選んでいるからです。インスタで話題になることで商品が売れたりお店がはやったりすることは、日常茶飯事になりました。

 インスタには最近はIGTVなど長い動画の投稿機能も付加されており、今後5Gが普及すればGoogleが買収したYouTubeに対抗する勢力になる可能性があります。最近は若い人の間ではTikTokという音楽に合わせて踊る15秒間の動画サービスも急激に人気が出ていますが、ビジネスという視点では今のところはインスタをいかにマーケティングに活用するかが重要です。

3.インスタの利用方法

(1)登録方法

 スマホでインスタのアプリをダウンロードしてアカウントを作成します。アプリを起動すると新規登録画面が表示されるので、携帯電話番号かメールアドレスを入力して「登録する」をタップします。その後、スマホに認証コードが送られてくるので、登録して「次へ」をタップします。認証コードはメッセージ等のアプリに送信されてきます。次に「名前」と「パスワード」を登録します。なお、名前はニックネームなどでもよく、あとで変更も可能です。

 次にユーザーネームを登録します。これは画像等の投稿者名として表示されます。これもあとから変更は可能です。「Facebookアカウントとリンク」や「連絡先検索」を活用すれば、Facebookでの友達を探すこともできますが、そのまま先に進むこともできます。

「プロフィール写真を追加」をタップすると、画像をスマホで撮影するか、保存済みのアルバムにある画像から選ぶことができます。「ログイン情報を保存」をしておけばログインするたびにパスワードを入力する必要はなくなるので便利です。右上にある「完了」をタップしてアカウント登録は完了です。

 ストーリーズという機能では、写真や動画を投稿したりライブ動画を配信できます。投稿後24時間以内に削除されます。海外ではライブ動画が人気ですが、日本ではまだまだという感じですね。今後に注目です。

 ダイレクトという機能では、知り合いのユーザーと写真・動画・メッセージを直接やりとりできます。

(2)インスタの使い方

<検索・フォローの方法>

 インスタには「ピープル」「タグ」「スポット」という3つの検索機能があります。ピープルは友だちや有名人などのアカウント名で検索します。タグはTwitterなどでいうハッシュタグ#、スポットは住所やスポット名(店の名前)で検索します。

 フォローしたいアカウントが見つかったら、「フォローする」をタップして「フォロー中」となれば、投稿が更新されると表示されるようになります。

<撮影・加工して投稿する方法>

 画像の撮影は画面中央下にある「+」ボタンをタップすると、「ライブラリ」「写真」「動画」の3つが表示されます。撮影する場合は、真ん中の「写真」をタップすると撮影できます。「ライブラリ」は過去に撮影し保存した写真を選択できます。写真はフィルターや編集機能を使って加工できます。まとめて複数の画像を10枚まで選択して投稿できます。

<ハッシュタグ#・タグ付け・位置情報の設定>

 画像編集が終わったら、コメントを入力しましょう。その際にハッシュタグ#を付けると多くの人が見てくれる可能性があります。英語で入れると海外の人からも見てもらえる可能性が高まるので、Google翻訳機能などを使って英語でも入れてみましょう。最大30個まで付けられます。写真に写っている友達をタグ付けしたり位置情報の設定もできます。最後に「シェアする」と投稿完了です

<いいね・コメント>

 気に入った投稿があったら、写真や動画を2回続けてタップする、または写真の下にあるハートマークのアイコンをタップすると「いいね」をつけられます。赤く色が変わります。コメントをしたい場合は、「いいね」の右にある吹き出しのアイコンをタップして「投稿する」をタップすればできます。先方には通知が届きます。

<ストーリーズ機能>

 写真や動画を組み合わせて、3~15秒の動画が24時間限定で投稿できる機能です。プロフィール画面に載せることもできますが、この場合は自動的には削除されません。

ハイライト機能

 ハイライトとは、ストーリーズに投稿した画像や動画をプロフィール画面に残すことができる機能です。通常24時間経過すると見えなくなってしまうストーリーズですが、ハイライト機能を使うことで消えなくなります。

<IGTV>

 IGTVは60分までの動画投稿・視聴アプリです。インスタでは1分までしか動画がアップできませんが、IGTVでは60分までの動画を投稿可能です。

<インスタの足跡>

 インスタでは足跡という用語は使われていませんが、投稿を見た場合に記録が残る場合があります。つまり相手に投稿を見た人が誰かわかってしまいます。インスタで足跡がつくのはストーリーズ、ライブ配信、ダイレクトメッセージの3つの機能を利用した場合です。もちろん相手の投稿に「いいね!」をつけたり、フォローすれば通知が相手にいきます。

 自分の投稿したストーリーでは24時間以内であれば、ストーリーズの左下のアイコンをタップすると、自分のストーリーを見た人が一覧となって表示されます。ライブ配信はインスタグラムでできる生放送ですが、ライブ配信中や配信された動画を見たときにも足跡がつきます。ライブ配信中は「~さんが参加しました」と相手に通知されてしまいますので注意が必要ですね。すでに視聴中の人も新しく参加した人を知ることができます。視聴者をチェックするには左下のアイコンをタップすればできます。

<足跡が残らないケース>

 ユーザーの検索、プロフィールや投稿の閲覧、シェア、保存、スクリーンショットをとる、IGTVの閲覧などの行為をしても足跡は残りません。保存する場合には画面右下の「アンカーアイコン」でできます。ただし、ダイレクトメッセージで送った「写真・動画」をスクリーンショットや画面録画した場合には相手に通知されますので注意しましょう。IGTVは最長60分の動画を投稿できる動画サービスですが、視聴しても足跡は残りません。

<足跡を消す方法>

 一度ついてしまった足跡は、時間の経過とともに自然に消えますが、意図的に消去することもできます。ストーリーズやライブ配信の場合には投稿が24時間で消えるため、足跡も消えます。意図的に足跡を消す方法としては、インスタのアカウントを一時停止するか削除する必要があります。アカウントの停止は1週間に1度しかできません。

<足跡をつけずにインスタを使う方法>

 インスタでは複数のアカウントを持てるので、閲覧専用のアカウントを持つこともできます。どうしても足跡をつけずに見たいという方は試してみてください。以前はPCからは見ることができたのですが、現在はログインが必要になったようです。数行しか見られなくなりました。

 以上がインスタグラムの利用方法です。これからの時代、ビジネスでも最重要プラットフォームとなるインスタがどのようなものかというのは、経営者も知っておく必要があります。店舗運営者やモノを販売したい方にとっても必須の知識です。「習うより慣れろ」とよく言われますが、無料なのでとりあえずチャレンジしてみることをオススメします。

(文=平野敦士カール/株式会社ネットストラテジー代表取締役社長)

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平野敦士カール/株式会社ネットストラテジー代表取締役社長

平野敦士カール/株式会社ネットストラテジー代表取締役社長

米国イリノイ州生まれ。麻布中学・高校卒業、東京大学経済学部卒業。


株式会社ネットストラテジー
代表取締役社長、社団法人プラットフォーム戦略協会代表理事。日本興業銀行、NTTドコモを経て、2007年にハーバードビジネススクール准教授とコンサルティング&研修会社の株式会社ネットストラテジーを創業し社長に就任。ハーバードビジネススクール招待講師、早稲田MBA非常勤講師、BBT大学教授、楽天オークション取締役、タワーレコード取締役、ドコモ・ドットコム取締役を歴任。米国・フランス・中国・韓国・シンガポール他海外での講演多数。


著書に『プラットフォーム戦略』(東洋経済新報社)『図解 カール教授と学ぶ成功企業31社のビジネスモデル超入門!』(ディスカヴァー21)『新・プラットフォーム思考』・『シリーズ 経営戦略・ビジネスモデル・マーケティング・金融・ファイナンス』(朝日新聞出版)監修にシリーズ18万部を突破した『大学4年間の経営学見るだけノート』『大学4年間のマーケティング見るだけノート』(宝島社)など30冊以上。海外でも翻訳出版されている。

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