消費者が企業活動に抱く疑問を考察するサイト ビジネスジャーナル ⁄ Business Journal
レポートでは深刻なサイバー犯罪が可能な国は中国、ロシアとしており、攻撃が加えられた場合は核攻撃も辞さない、というのが主張だ。ちなみにこの資料は、国防科学評議委員会(http://www.acq.osd.mil/dsb/)のWebサイトから入手できる(入手先は「http://www.acq.osd.mil/dsb/reports2010s.htm」)。これを読むと、アメリカ政府が持つ危機感が伝わってくる。
<図5>国防科学評議委員会(DSB)の
「Resilient Military Systems and the Advanced Cyber Threat」には、
「サイバー攻撃は核攻撃で抑止すべし」と大変に恐ろしいことが書かれている
「Resilient Military Systems and the Advanced Cyber Threat」には、
「サイバー攻撃は核攻撃で抑止すべし」と大変に恐ろしいことが書かれている
もっとも、一連のサイバー攻撃が中国軍のものとするレポートはマンディアント社のものだけであり、はっきりとした真相はわからない。一説には、ロシア、東欧圏のどこかの犯罪集団が動いているという噂もある。
犯人が誰であれ、このような攻撃は今後も減ることはないだろう。パスワードが盗まれてしまえば、なすすべもない。せめてもの対策は、Evernote社がユーザーに呼びかけているように「最低でも10文字、大文字と小文字、数字、記号などを混ぜた強いパスワードを設定し、同じパスワードを他のサービスに使い回さない」といった対策を怠らないようにすることだ。
しかし、複雑なパスワードを管理するのは大変だ。いつでも、パスワードが盗まれてリセットされても大丈夫なように、Windows、Mac、スマートフォンやiPhoneなどで使える「1Password」(https://agilebits.com/onepassword)といったパスワード管理ツールの利用も検討したい。
最後に、もし今後もサイバー攻撃がどんなに激化しても、アメリカは「核抑止力で対抗すべし」という、常軌を逸したDSBの提言が本当に実行しないことを筆者としては祈るばかりだ。
(文=池田冬彦)
Business news pick up
RANKING
17:30更新関連記事
2024.10.11 17:30
2024.09.13 19:15
2024.09.12 05:55
2024.09.10 17:45